【ニュースシネマパラダイス】

 どうも! 有村昆です。誰もが一度は乗ったことがあると思われるユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の人気アトラクション「アメージング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン・ザ・ライド4K3D」が22日に運営を終了しましたね。累計体験者数は延べ1億人超え(USJ調べ)。私も大好きなアトラクションだっただけに大変寂しいですが、パークのさらなる進化に期待したいです。今回はそんなニュースがあったので、映画スパイダーマンシリーズの一つを紹介したいと思います。映画界のパンドラの箱を開けてしまったとも言える2022年公開の衝撃作「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」です。

 スパイダーマンはこれまでさまざまな俳優を主演に起用して映画化されてきました。初代がトビー・マグワイア、2代目がアンドリュー・ガーフィールド、3代目がトム・ホランド。「ノー・ウェイ・ホーム」は、3代目のトム・ホランド版の3作目に当たります。

 特筆すべきは、本作が近年の映画トレンド「マルチバース(多元宇宙)」の先駆け的作品だということです。マルチバースとは、宇宙は無数に存在するという仮説のこと。簡単に説明するならば、この宇宙の有村昆は浮気をしているけれども、別の宇宙には浮気をしていない有村昆も存在する。そんな考え方です(苦笑)。

 本作では、まさにマルチバースを利用し、主人公トムのピンチに別の世界のスパイダーマンとして初代のトビー、2代目のアンドリューが時空を超えて駆けつけるんですよ。これがすごい! 映画というのは、基本は原作があって俳優・監督を替えて誰々版という形でやるもの。横溝正史原作の金田一耕助シリーズもそうですよね。ところが、本作は過去作を全部なかったことにするのではなく、それぞれの宇宙でみんな生きているという設定にするんです。このアイデアがファンを熱くさせますよね!

 それだけではありません。マルチバースは商業的にも優秀なんです。このサブスク全盛の時代に過去作を取り入れることで、見た人が初代、2代目と作品をさかのぼるんですよ。新旧を交わらせることで、古いコンテンツも生かされるし、世代の違うファンが流入するという流れが生まれるんです。1980、90年代ですべての台本のアイデアが出し尽くされたと言われる昨今なんですけど、まだ映画にできることはたくさんあると改めて思いました。過去作の主人公をあえて出すという反則にも近い技を使って大ヒットした本作はオススメです。