綱取りの〝追い風〟となるか。大相撲の二所ノ関一門が九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)に向けて、コロナ禍で中断していた連合稽古を復活させることになった。同一門には、秋場所で4度目の優勝を果たした大関貴景勝(27)が所属する常盤山部屋も名を連ねている。

 連合稽古とは、一門に連なる各部屋の力士が一堂に会して行う合同稽古のこと。二所ノ関一門はコロナ禍前までは積極的に実施しており、かつては一門の悲願だった横綱輩出(稀勢の里=現二所ノ関親方)などの成果につなげている。同一門の連合稽古は、コロナ禍で史上初の無観客開催となった2020年3月の春場所前が最後となっていた。

 次の九州場所前には、福岡市内の佐渡ヶ嶽部屋宿舎で2日間の実施が予定されおり、再開されれば約3年8か月ぶり。貴景勝の参加も見込まれている。同じ一門の関脇琴ノ若(佐渡ヶ嶽)や、三役復帰が濃厚の幕内阿炎(錣山)のほか、有力力士との稽古を望んで一門外から参加する実力者との手合わせが実現する可能性もある。

 貴景勝は秋場所の優勝成績が11勝4敗だったことから、角界内では次の九州場所での綱取りに慎重な姿勢が根強い。一方で、横綱審議委員会の山内昌之委員長(東大名誉教授)は「優勝した事実こそが大事」とし、成績次第では綱取りになるとの認識を示している。いずれにせよ、来場所での横綱昇進を果たすためには「全勝優勝」などの好成績が条件となりそうだ。

 その貴景勝は30日、東京・両国国技館で開かれた君ヶ浜親方(元関脇隠岐の海)の引退相撲に参加。横審からの〝高評価〟には「自分で決めることじゃないので。一生懸命やるしかない」と自身のやるべきことに集中する構えを見せた。連合稽古による切磋琢磨の機会が生まれることは、連覇へのプラス材料となりそうだが…。果たして、どうなるか。