作家の室井佑月氏が15日、文化放送「大竹まことゴールデンラジオ!」に出演。岸田文雄首相が「女性ならではの感性や共感力も十分発揮していただきたい」と発言し炎上したニュースにコメントした。

 岸田首相は13日の会見で女性閣僚5人を起用した理由を問われ、「女性議員も豊富な経験を持ち、優秀な人材がたくさんいる」としたうえで「女性ならではの感性、共感力も十分発揮していただきながら仕事をしていただくことを期待する」と説明。初入閣の土屋品子復興相について「女性ならではの視点を最大限に生かし、被災地に寄り添った復興策に腕を振るってもらう」と述べていた。

 この発言にSNSでは「女性ならではの感性って具体的になに?」「絶望的に古くさい」など批判が続出。立憲民主党の蓮舫参院議員が「『男性ならではの感性や…』と男性大臣には言わないでしょう。まだ『女性』は特別枠の発想ですね」と投稿するなど炎上してしまった。

 このニュースに室井氏は「反対意見多いのかもしれないけど、バカみたいと思っちゃって」とバッサリ。「『女性ならではの感性、共感力も十分発揮して』って言ったことがどうしてこんな問題になるの? ジェンダー差別っていうのはいけないけど、〝ジェンダー差〟はあるでしょ? 男の人と女の人は違うものを持ってんじゃん」と疑問を投げかけた。

 さらに「ジェンダー差別はいけないの。例えば男と女で同じ点数とってんのに男性だけ学校行かせるとか、その反対もいけない。同じ仕事してるのに片方だけ給料高いとか。でも〝ジェンダー差〟はあるでしょ?って。そこをあたしはリベラルって言われてる人たちがごまかしすぎだと思うし、なんかおかしいところにケンカの方向を持って行きがちだと思うよ」と指摘。

 その上で「なんか一個を取り上げることって、一個を切り捨てる事なんだよ。岸田さんの問題って他にもいっぱいあるじゃん。私はこういうことをやっている限りまだまだ(リベラルは)勝つのは難しいだろうって思う」とぶった切った。