【取材の裏側 現場ノート】大相撲の鶴竜親方(37=元横綱)の断髪式が3日、東京・両国国技館で行われた。一昨年3月の現役引退から2年あまり。力士の象徴であるまげに別れを告げた同親方は「これで、やっと『親方』と呼ばれて納得できる」と心の中で区切りがついた様子。本格的に歩み始める親方人生へ向けて「大相撲がこれからも永遠に続いていくように、一生懸命努力していく」と決意を新たにした。
その鶴竜親方に、角界の現状について意見を聞いてみたことがある。同親方は「ほかのスポーツに比べて、トップ選手の給料が低すぎると感じる。(野球の)メジャーリーグなら(年俸は)何億、何十億円。今のままでは、子供たちが他の競技に行ってしまう」「個人的には、公傷制度はあった方がいいと思う。そうすれば、力士たちも安心して相撲に打ち込めるようになるはず」…。大相撲が抱えている課題を真剣に語る姿が印象的だった。
もちろん、一人前の親方になるまでには、長い下積みの生活が待っている。弟子の指導や協会の業務のほかにも、師匠になるならば部屋の運営も一から学んでいくことになる。きめじめな性格で人一倍努力を重ねて番付の頂点に立っただけに、親方として直面する困難も乗り越えていくはず。どんな形であれ、いずれはその〝手腕〟が大相撲の活性化に生かされることを期待したい。













