〝最小兵〟が大奮闘だ。大相撲春場所9日目(20日、大阪府立体育会館)、幕内翠富士(26=伊勢ヶ浜)が幕内宇良(30=木瀬)を押し倒して無傷の9連勝。優勝争いの単独トップを死守した。
翠富士は来る日も来る日も先頭を走り続ける不慣れな状況に「ストレスを感じているのか、今日も一睡もできなかった。(夜の)11時には部屋を暗くして、目をつぶっても本当に寝られなくて…。頭が痛くなってきちゃった。オール(徹夜)で稽古に行った。しっかり寝たいですね」と弱音をチラリ。それでも「自分を信じてやるだけ」とトップの座を簡単に明け渡すつもりはない。
幕内では〝最小兵〟となる171センチ、117キロ。昭和以降初となる横綱大関不在の異常事態を迎える中、翠富士の奮闘はひときわ目立っている。幕内後半の審判長を務めた粂川親方(元小結琴稲妻)は「翠富士には、このまま取り切ってもらいたい。場所を盛り上げてほしいね」と期待を寄せた。
日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)も「小さい力士に夢を与えるし〝小さくてもできるんだ〟と目標となれる。小さいからといって、お相撲さんになれないわけではない」と称賛している。
大関貴景勝(常盤山)の休場で空席となった主役の座に〝異能力士〟が躍り出る。












