小栗旬(40)の〝元教育係〟が、その成長ぶりに舌を巻いた。俳優・吉田鋼太郎(64)が24日、芸術監督を務めた舞台「ジョン王」の千秋楽後、取材に応じた。

 シェイクスピアの全37戯曲を、埼玉の公共劇場で上演する企画「彩の国シェイクスピア・シリーズ」が始まったのは1998年。ところが、2016年、芸術監督の蜷川幸雄さんがあと5作品残し他界した。翌17年から吉田が芸術監督を引き継ぎ、この日の「ジョン王」大千秋楽で全作の上演を達成したのだ。

 主演は小栗。吉田は2004年の第14弾「お気に召すまま」で、当時20歳すぎの小栗とシリーズ初共演している。当時は「なんとなく線の細い、まだ舞台俳優になっていない小栗旬だった」という。さらに裏話も明かした。

「成宮寛貴君も出てて、その2人のセリフが何を言ってるか分からない、滑舌が悪くて。で、声も小さいんで『鋼太郎、成宮と小栗の教育係やってくれ』って蜷川さんに言われたんですよ。『で、いろいろ教えてやってくれ』と。その時にねぇ、食らい付いてきたのが成宮じゃなくて、小栗だったんですよ。僕の家まで押し掛けてきて、セリフやってくれ(合わせてくれ)って言うんで…」

 20年近くたち、吉田は小栗の成長を「今回ね、ビックリしましたね! 芯が太くなってるっていうか、俳優としての」と熱く語った。

「シェークスピアのセリフは難解ですから、お客さまに100%分からせるってのは、なかなかプロの俳優でも至難の業で…。小栗のセリフは多分90%お客さまに届いてると思いますね。そのスキルをどこで身につけたのかと思いますけど、やっぱりいろんな現場で鍛え上げてる人ですから、今回、彼のセリフをしゃべること、それから舞台の上での存在の大きさにはビックリしました」

 もともと「ジョン王」は2020年にやるはずが、コロナ禍で公演中止に。小栗が昨年主演したNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が終わるのを待ち、シリーズ最後を飾る第37弾として今年の上演となった。