東京・上野動物園のジャイアントパンダのシャンシャンが21日に中国に返還された。また、和歌山県白浜町の民間テーマパーク「アドベンチャーワールド」のジャイアントパンダ、永明(エイメイ)とその双子である桜浜(オウヒン)と桃浜(トウヒン)も22日に中国に旅立つ。東西のパンダが同じタイミングで返還となったが、これからの日本のパンダ事情はどうなっていくのか。

 シャンシャンが21日、大勢のファンに見守られるなか中国に旅立った。これで上野動物園に残るジャイアントパンダは、シャンシャンの両親であるリーリー&シンシンと、一昨年6月に生まれた双子のシャオシャオ&レイレイの4頭となった。

 そんななか19日のシャンシャン最終観覧に来たファンからは、「シャオレイ(双子の愛称)も今年6月に2歳を迎える。シャンシャンに続いてシャオレイまで中国に行ってしまったら寂しい」といった声が複数上がった。

 そもそもジャイアントパンダは、個体数を増やすために「日中共同飼育繁殖研究」の名目で中国から上野動物園に貸与されている絶滅危惧種だ。所有権は中国にあり、通常は生後2年を迎えると中国に返還する必要がある。

 別れの日が近いと思いきや、上野観光連盟の二木忠男名誉会長は「実はシャオレイについて、中国との貸与期間の延長交渉が進んでいると聞いています。そう遠くないうちにみなさんにうれしい報告ができると信じています」と返還延長の可能性を明かした。上野の“パンダ熱”が冷めることは当分なさそうだ。

 一方、和歌山のアドベンチャーワールドでは21日、翌日に中国へと旅立つ30歳のオスのジャイアントパンダ・永明と8歳の双子の娘、桜浜と桃浜の歓送セレモニーが行われた。

 永明と桜浜、桃浜の返還で、同園で見ることができるパンダは良浜(ラウヒン)と娘の結浜(ユイヒン)、彩浜(サイヒン)、楓浜(フウヒン)のメス4頭となる。成都ジャイアントパンダ繁育研究基地の日本支部として高い繁殖実績を誇る同園は、中国からも高く評価されており、新たな“お婿さん”の来園が期待されるが、地元関係者からは地元政界の影響を気にする声も聞かれる。

「アドベンチャーワールドは、成都ジャイアントパンダ繁育研究基地以外にも、中国の動物園と積極的に動物交換や人材交流を行っている。これは地元選出の自民党の二階俊博衆院議員の影響も大きいと言われている。ただ、次回の衆院選で和歌山は選挙区が減る。二階さんは議席を維持するつもりだが、世耕弘成参院幹事長が衆院へのくら替えをほのめかしている。親中派の二階氏から中国とは距離を置く世耕氏に代われば、新しいパンダもどうなるか」

“パンダ外交”と言われるだけに気になるところだ。