嵐・松本潤(39)主演のNHK大河ドラマ「どうする家康」が振るわない。12日放送の第6話までの平均世帯視聴率は14・3%と低空飛行だ。ジャニーズタレントがドラマで幅を利かせる状況に〝ジャニーズ大河〟と揶揄する声もあるが…。NHKには批判覚悟の思惑があるという。(数字は関東地区、ビデオリサーチ調べ)

 1月8日の初回放送は世帯平均視聴率15・4%でスタートした「どうする家康」。22年度「鎌倉殿の13人」の17・3%、21年度「青天を衝け」の20・0%、20年度「麒麟がくる」の19・1%の初回との比較でも低調だが、5日放送の第5話はついに12・9%と危険水域に。12日の第6話で13・3%とわずかに盛り返したものの、事前の注目度の割にイマイチ波にのりきれない。

 そんな中で、10日に発表されたのは、「なにわ男子」長尾謙杜(20)の大河初出演。家康の異父弟・久松源三郎勝俊役を演じることが各メディアで大々的に発表され、ファンは大喜びだ。

 すでに元「V6」の岡田准一が重要な織田信長役で出演している。ネット上では〝ジャニーズ大河〟と揶揄され、視聴率低迷の要因に挙げる声も多い。

 もっともNHKサイドにとっては、その批判は嵐・松本を主演に抜てきした時点で想定内。起用は急速に進む〝テレビ離れ〟を見据えた受信料徴収が背景にあるという。

「NHKは将来的に配信などネット視聴者から受信料を取ることを想定している。今からネット視聴者を増やさないと、今後の受信料を担う若者を中心にNHK不要論が強くなり、受信料の徴収が困難になると危惧しているのです。だからこそジャニーズタレントを起用することで、見逃し配信などで見る若者を増やしたいんですよ」(NHK関係者)

 実際、現在放送中の朝の連続テレビ小説「舞いあがれ!」でも「Snow Man」の目黒蓮と「関ジャニ∞」の横山裕が出演。1月10日にスタートしたNHKのドラマ「大奥」には風間俊介や「Hey! Say! JUMP」の中島裕翔らジャニーズタレントが出演している。

「昨年末の紅白歌合戦には、ジャニーズ系6組に匹敵するように、韓国系グループが過去最多の5組出演した。紅白スタッフは、韓国系アーティストの選出について、ライブなどを配信で見るファンが多いことを一つの理由に挙げていた。ドラマと同じく紅白も、ネット視聴の若者を意識しているからこそです」(同)

 とはいえ、その結果として昨年末の紅白は歴代ワースト2位の視聴率に低迷。松本主演の大河ドラマの低迷も鑑みれば、本来の視聴者層が離れてしまうリスクと隣り合わせなのは確かだ。NHK内でも異論を唱える人物は多いというが、上層部は将来を見据え、NHKプラスやNHKオンデマンドの視聴者数を気にしているという。

「朝ドラや大河、紅白放送後のツイッターのトレンドなども気にしており、最近はネット戦略を重視している」(同)

 ジャニーズ&韓流重用も時代の流れということか。