決勝トーナメントに突入し、白熱するサッカーのカタールW杯。隣国のアラブ首長国連邦(UAE)のドバイに滞在している参院議員ガーシー(東谷義和氏=51)の“議員外交”はどうなったのか?

 ガーシーはW杯開幕前、現地での視察をちらつかせていた。ドバイとカタールの首都ドーハの距離は約600キロで、飛行機なら約1時間、陸路なら車で約5時間の近さだ。

 議員バッジを着ける前から地元の王族や実業家、政治家らと独自のパイプを構築。開幕前には元日本代表の本田圭佑とドバイで旧交を温めており、大会本番ではさらにコネクションを広げるかとみられていた。

 ところが、ガーシーは「カタールのホテル代がやばい。(1泊)10万円以上はする。1か月もいたら破産する」とホテルの高騰を理由に現地入りを断念。それでも日本が決勝トーナメント進出を決めたことで再考。しかし、今度は「ハヤカード」といわれるW杯用のビザを取得するのに時間が足りなさそうだと再び、断念していた。

 ところが…だ。起業家の“青汁王子”こと三崎優太氏らに誘われ、「彼らが十何時間かけて行くのに、1時間で行けるオレが行かないわけにはいかない」とまたまた現地入りを検討。ドバイ在住とあって、予想外にビザがあっさりと取得でき、チケットも最前列の席を確保。在カタール日本大使館に連絡したところ「ガーシー先生、来られるんですか」と驚かれたという。

 公務もしている。5日午前は議員会館で行われた消費者庁の議員レクにオンラインで参加し、6日から審議入りする世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の被害者救済を図る法案について、説明を受けた。

現地観戦したガーシー
現地観戦したガーシー

 野党からは実効性を疑問視する声があるが、ガーシーも「こういうものを作っても限界がある」と指摘するなど、“本職”を務めた後、空路ドバイ入り。ホテルは取らずに日帰りでクロアチア戦を視察した。