五輪の借りは五輪で返す――。フィギュアスケート女子の河辺愛菜(17=中京大中京高)が単独インタビューに応じた。昨季は北京五輪、世界選手権に出場。飛躍の年となった一方で、レベルの差も痛感した。今季のグランプリ(GP)シリーズ出場(フランス杯、フィンランド大会、ともに11月)を前に、あこがれを抱く元世界女王・浅田真央への思い、2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪に向けての展望を熱く語った。

 昨年12月の全日本選手権で3位に入り、17歳の若さで北京五輪のリンクに立った。しかし、初めて経験する世界最高峰の舞台で思うような演技ができず、23位に沈んだ。

 河辺 試合の期間中や終わった直後は怖いという思いしかなくて、世界選手権も怖かったです。でも、いい経験になったし、怖さを知っているからこそ、どれだけ怖くても自信を持っていられるぐらいの練習をしないといけないことがわかりました。

 初の五輪で学んだことは今後の糧となる。ただ一つの後悔は、真央にあこがれ磨き続けてきた自身の代名詞・トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を決めきれなかったことだ。

 河辺 五輪で(トリプル)アクセルを決めることは小さいころからの目標だったので、できなかったのがすごく悔しかった。真央ちゃんが五輪で決めている姿もあこがれでした。だからこそ、4年後に再び五輪に出てアクセルも決めて、自分も子供たちにあこがれてもらえるような演技がしたい。五輪での悔しさは五輪以外ではリベンジできないと思うので、五輪でちゃんと悔しい気持ちを超えられるような演技がしたいです。

 2018年春以降は京都を拠点にしてきたが、今春から地元・名古屋に戻り、真央、宇野昌磨(トヨタ自動車)を育てた樋口美穂子コーチに師事。同じ高校に通う松生理乃ら同年代の選手や、中京大のリンクで練習する鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)などの先輩からも刺激を受けている。

 河辺 頑張ろうという気持ちになります。理乃ちゃんは一番のライバルだと思っているので、目の前で(松生が)練習をしていると自分もやらないと、と思えます。鍵山くんのジャンプは質が高くて、ヒザを柔らかく使っているので見習いたいです。

 じゃんけんも負けるのが嫌だという負けん気で同年代、先輩に食らいつく日々。26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪を目指す中、将来的には4回転ジャンプの習得も視野に入れている。

 河辺 今は4回転の練習は全然できていないです。でも、4回転よりもやるべきことをちゃんとやっていけたら、4回転の練習を始めた時にもつながってくると思うし、4年後の五輪までに(プログラムに)入れるかは別として、入れたい気持ちはあるので、挑戦を迷うぐらいの完成度まで4年かけて持っていきたいです。

 河辺が目指すのは「見ている人が一緒に盛り上がれるような演技」。真央の背中を追いかけ、夢をかなえるつもりだ。