13日に91歳で死去したフランスの世界的映画監督、ジャンリュック・ゴダール氏について、ネット上で作品の難解さを懐かしむ声が続いた。同国メディアなどによると、ゴダール氏はスイスで認められている、死を選んだ人が医師処方の薬物を自ら使用する「自殺ほう助」により亡くなった。

 日本のSNSでは訃報に「難解で理解できない作品が多い」「難解な上に面白いとは言い難く、寝ました」「難解だけどおしゃれでカッコいいというか…」などと映画ファンが思い出を投稿した。

 フランスの映画刷新運動「ヌーベルバーグ」を主導したゴダール氏。1960年の長編デビュー作「勝手にしやがれ」が衝撃を呼び、「女と男のいる舗道」「気狂いピエロ」「中国女」「パッション」「カルメンという名の女」など問題作も含めて多数の作品を送り出し、「カルメン――」は83年のベネチア国際映画祭で最高賞の金獅子賞に輝いた。

 ゴダール作品は文献などの引用が多く、洪水のように言葉が流れる上、映像も斬新とあって難解さがつきまとった。そんな作風にかつての名評論家・淀川長治氏は「映画の文法を壊した」と“ゴダール嫌い”を示唆していた。

「勝手に――」は沢田研二のレコード大賞曲のタイトルとなり、「気狂い――」は差別への配慮からか、日本で「ピエロ・ル・フ」と原題そのままでテレビ放送されたというエピソードも。

 フランスのマクロン大統領は「国の宝を失った」と巨匠の死を悼んだ。