「アンコウが酒粕に酔ったよう」は「酔っぱらって醜くなった顔」のことを言う。
大相撲で「アンコ型」の力士とは「アンコウのように脂肪の多い太った力士」を言い、「ソップ型」の力士とは「スープに使う“がら”を連想させる」ことから、やせ型の力士のことを言う。
アンコウ料理は、体を温め、栄養をつける冬の活力源で、「西のフグ、東のアンコウ」と言われるほどの旨さで、関東では冬を代表する味覚の1つである。酒の肴としても珍重される。フランスのマルセイユの名物料理・ブイヤベースにも欠かせない。
アンコウ(鮟鱇)の語源が振っている。「餌を捕るのに他の魚と争うことなく、海底でジーっとして大きな口を開けて獲物を待っている安康な生き方をしている魚」という意味なのだそうだ。
よって、怠け者のことを「アンコウのまち食い」と言う。
アンコウを料理する時は、体の7つの部分
①キモ(肝臓=アンキモ、“海のフォアグラ”とも呼ばれ、酒の肴に最高)
②カワ(皮)
③ヌノ(卵巣)
④ヤナギ(身体、ほお肉)
⑤トモ(尾ヒレ)
⑥エラ
⑦水袋(胃)
に切り売りされるので、アンコウには「娼婦」の別名がある。
どんな動物でも大型ほど気弱な傾向があるが、アンコウもその例外ではなく、「鮟鱇武者」は「臆病なのに強がりを言う武士のこと」を言う。
◆石原結實(いしはら・ゆうみ)1948年、長崎市生まれ。医学博士。イシハラクリニック院長として漢方薬と自然療法によるユニークな治療法を実践するかたわら、静岡・伊豆でニンジンジュース断食施設の運営を行う。著書は300冊超でベストセラー多数。最新作は生島ヒロシ氏との共著「70代現役!『食べ方』に秘密あり」(青春出版社)。












