◇酒見峻介(36)佐賀支部108期
2011年のデビューから10年間は勝率3、4点台でB級暮らしが続いていた。それが2022年前期は適用勝率が一気に5・62にジャンプアップ。A2級初昇格を果たした。昨年11月には児島でデビュー初優勝を飾り「夢みたいです」と満面の笑みで話した。急上昇は止まらず、2022年後期適用勝率は23日現在で6・11。A1級も狙える位置につけている。
いったい何が起きたのか――。
「去年の6月に会社を作ったんですよ。もともと会社をやりたくて。個人事業主だけど、どうせなら法人でやって稼いだお金を残したいと思いました。自分が社長で従業員は両親と元選手で114期の上野励です。親には自分のマネジメントとかをやってもらってます。以前は勝率『4点でいいや』ってダラダラやっていたけど、今は会社というチームのために頑張っていてモチベーションになっています」
5月には福岡市内に上野氏がトレーナーを務めるパーソナルジムもオープン予定。将来的には飲食業界への進出も夢見ている。会社を設立したことがボートレースでも一念発起するきっかけになり、近況の充実につながった。
そして〝強伸び仕様〟の調整を身につけたことも大きな要因だ。「5年くらい前から、エンジン出しにはある程度の手応えはありました」と自信を秘めていたが、起業準備中の昨年2月ごろに初めて作った伸び型のペラゲージが的中。勝率アップにつながった。「藤山翔大さんとかが伸び調整で目立ちつつあって、自分もできるかなと思いました。常にエンジンを出して勝負すれば点数を上げられます」と現在では秘めた自信が確信に変わった。
昨年8月ごろには伸び仕様ペラに加え、チルト1度での調整を確立。「今は海水はチルト1度。淡水はチルト0かマイナスでというのは固まっています」。たとえ1号艇でも海水ならチルト1度で、ピット離れで出遅れることなくインコースを取り切る。コース不問でスリットからグングン伸びていく舟足は対戦相手の脅威となっている。
A1昇格となれば、初の記念出場へと活躍の場も広がる。「エンジンが出てたらチャンスはあるけど、まだ記念で通用するほど出せてない。もっと出せるようになってから記念を走れたら」と冷静に現状を見つめる。
「今はパッと稼いで、パッと40歳くらいで(選手を)辞めてもいいくらいの気持ちで一生懸命やっています」。〝社長レーサー〟はボートレース&会社のさらなる「業績アップ」に向けて着実に足場を固めている。
☆さけみ・しゅんすけ 1985年7月24日生まれ。佐賀支部所属の108期生。兵庫県出身。2011年5月の戸田でデビュー。2013年10月の福岡で初勝利。2021年11月の児島で初優勝。通算1Ⅴ。同期は上村純一、和田操拓、小野達哉、江崎一雄、木下翔太ら。












