奈良競輪のGⅢ「開設71周年記念春日賞争覇戦」は13日が最終日。8R発売中に場内ステージで山口拳矢(26=岐阜)と競輪評論家の山口幸二氏による親子トークショーが行われた。

 父・幸二氏は普段からイベントの司会やインタビュアーを務めることが多く、大物OBから新人選手、はたまた有名タレントとの共演もお手のもの。得意な話術で場を和ます〝猛獣使い〟として知られているが、この日は何やらそわそわ…。

 登壇するなり「今日は拳矢が主役なんで父ちゃんは出しゃばりません」と予告するも、やはり息子が心配なようで、ちょくちょく息子と司会者のやり取りに介入してくる。「舞台で息子としゃべる日が来るなんて想像したこともなかった。不思議な気分」と、照れながらも親子による営業活動を心底楽しんだ。

 片や息子の拳矢は落ち着き払い堂々としたもの。「将来の目標もなく毎日ダラダラ過ごした」という大学時代を振り返ると、競輪学校を目指し選手になるまでの胸中、そして先日の名古屋FⅠで村上義弘(47=京都)と連係した際の「アマチュア時代から父を通して気にかけて下さっていたんです。だから、いつか連係できる時がくればと思っていたら〝時が来た〟ので任せてくださいとお願いしに行ったんです」とのエピソードなどを父の合いの手に乗りつつ丁寧に話した。 

 2月は「あっせんとしない措置」のため本格的な復帰は3月の地元、大垣GⅢになる。「すごい緊張します。ぶっつけじゃなく、できれば一本ぐらいFⅠを走りたかった」と苦笑いしたが「去年は(優勝した)共同通信社杯がピーク。結局はGⅠの決勝に乗れなかったし中途半端でした。今年はヤンググランプリじゃなく、グランプリを目指します!」と高らかに目標を掲げた。

 まるで自宅でこたつに入り、みかんを食べながらかわすような何気ないやり取りは、ほんわかしつつも盛り上がり、詰めかけたファンからはやんやの喝采だった。