人類初の5回転ジャンプ挑戦を表明した北京五輪フィギュアスケート女子シングル銀メダルのアレクサンドラ・トルソワ(17=ロシア)に、ソルトレークシティー五輪男子シングル金メダリストのアレクセイ・ヤグディン(42=ロシア)が太鼓判を押した。

 トルソワの発言に対して批判の声が目立っているが、ロシアメディア「sports.ru」は「五輪王者のアレクセイ・ヤグディンは、アレクサンドラ・トルソワの5回転ジャンプを習得する意欲を称賛しました」と報道。ヤグディンは「ひょっとして4回転ジャンプやトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)をよりきれいに跳んでみたいという願望があるのでは? そして、タイトルを獲得しようという気持ちがない場合は、それでも問題ないです」との考えを示したという。

 なぜヤグディンは肯定的な意見を述べたのか。その裏にはソチ&平昌五輪金メダルの羽生結弦(27=ANA)の存在がある。自身のSNSには「ジャンプに全てを懸けてきた日本から北京五輪に出場した選手を私たちはすでに見てきました。しかし、少なくとも彼は2回五輪王者になっています」と発言の意図を明かしている。

 当の羽生は北京五輪でクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)に挑戦。成功はならなかったものの、国際スケート連盟の公認大会として初めて4回転半として認定された。果たしてトルソワも世界を驚かすジャンプを見せてくれるのだろうか。