倒産、失業、自粛…ストレスたまる日常 8月の自殺者急増はコロナの影響か

2020年09月12日 11時30分

 懸念されていたコロナの影響の可能性が高い。

 警察庁がこのほど、今年8月の自殺者数は全国で1849人(速報値)で、昨年同月比246人増と発表した。コロナ禍の今年の累計は、7月までは前年より減少していたが、8月が急増した形だ。男性は1199人(前年同月比60人増)、女性は650人(同186人増)。都道府県別では東京都が210人(同65人増)、愛知県が119人(同46人増)、神奈川県が109人(同27人増)となった。

 厚生労働省は「新型コロナウイルス感染拡大が自殺者の増加に影響したのかどうか分析を進める」としているが、データ上では8月から自殺者が増加に転じた。

 年齢や職業別など、詳細な人数は発表されていないが、ある行政関係者はこうみている。

「会社の倒産や失業、休業による経済的な不安が広がり、緊急事態宣言による外出自粛、飲食店などの営業自粛、時短営業要請、リモートワーク、オンライン授業などを強いられた影響はあると思う。年齢別のデータ公開はまだだが、5月にリアリティー番組に出演していた女子プロレスラー・木村花さん、7月に人気俳優・三浦春馬さんが亡くなったことも同年代に影響を与えている可能性がある」

 最も自殺者が多かった東京都の健康推進課の担当者は「4月以降、コロナの影響で自殺のリスクが高まっているのは間違いなく、相談態勢を強化しました。電話やLINEでの相談の回線数を増やし、受付時間も拡大しています」と話す。

 加藤勝信厚労相は「生きづらさを感じている方々へ」と題したメッセージをホームページ上で公開。「ひとりで悩みを抱え込まずに、まずはご家族や友人、職場の同僚など、身近な人に相談してください。相談しづらい、相談できる人が周りにいないというときはお住まいの自治体の相談窓口に相談してください」と呼びかけている。