超新星・太田海也が湯の街・別府を快走する 別府競輪のFⅡ戦は29日に開幕する。今シリーズは昨年12月に日本競輪選手養成所を早期卒業した121期生・太田海也(22=岡山)がエントリー。デビュー戦の前回小倉では圧巻の完全V。今節も3連勝をノルマに疾走する――。

 スーパールーキー・太田が湯の街・別府にやってきた。28日の前検日は到着後すぐに検車場で選手、職員ら関係者へあいさつ回り。初々しい好青年は前検作業もほどなく済ませて、戦いへのスタンバイは完了した。

 デビュー戦の小倉では逃げ、まくり、逃げでの3連勝。ラインの仲間を気遣いながら、余裕しゃくしゃくの勝ち上がりは大器の片りんを十分に感じさせた。

 プロ生活の第一歩に「ほっとした」が第一声だったが、続けて「3走していろいろなパターンを試していこうという気持ちになった」と話し、V報告を受けた師匠の藤田昌宏(47=岡山)には「『S級ではまだまだ』と叱咤激励されました」と明かした。

 初めて手にした賞金は家族での食事に使った。「ちゃんと出したのは初めて。ひとつ大人になった気分。美味しいところに連れていけてうれしかった」と相好を崩した。

 衝撃デビューから中5日。今開催に向けて、トレーニングジムとロードバイクを使っての街道練習を行うとともに、深夜開催から早朝レースへと代わる時間に対応するため、生活リズムを正すことに専念。別府の選手宿舎の大浴場が温泉なのはリサーチ済みで「楽しみにしています」と目をキラキラ。身も心も〝ととのう〟こと間違いなしだ。

 S級へノンストップで駆け上がることはデビュー戦から不変の目標。今開催も超ド級のスピードを発揮して、着実にカウントダウンを進めることだろう。