ボートレース児島で9日に開幕する「ファン感謝3Daysボートレースバトルトーナメント」。8日には前検が行われたが、誰よりも燃えているのが井口佳典(43=三重)だ。
 
 レースごとに行われた枠番抽選で最初に引いて見事に1号艇をゲット。しかし一瞬、笑みを浮かべただけで、すぐ気合に満ちた表情に戻った。
 
 それもそのはずで今年にかける思いはハンパではない。「去年はグランプリで悔しい思いをさせてもらったんでね。今年はいろいろと考えて何とかしなきゃいけないと思っていますよ」と、その口調からも闘志があふれる。
 
 2020年の総決算となるはずだった昨年12月の平和島SG「グランプリ」ではトライアル1stで5、4着と見せ場なく敗退。残ったのは悔しさだけだった。2008年のグランプリVをはじめSG6冠の実力者が負けたまま終わるわけにはいかない。早速「グランプリ」を終えた12月20日から9日後の29日に開幕した地元・ボートレース津の年またぎシリーズで巻き返しに転じる。初戦から白星を積み重ね9戦9勝の完全Vを達成。ド派手な逆襲のノロシを上げた。
 
 この勢いを継続するような初戦1号艇ゲット。ただ、雪辱に燃える男はここで浮かれない。「この1号艇をしっかり勝ってこそ流れがいいと言えると思います。だから、まずはしっかり初戦を勝ちたい」と闘志は増すばかりだ。
 
 前検気配も「ペラをちょこっと叩いて特訓に行って悪くなかった。班でも行かれる感じはなかった」と、まずは合格点。気合の走りで連勝街道を突き進む。