いよいよプロボクシング参戦! 那須川天心が語る〝新天地〟での目標と「井上尚弥」

2022年08月05日 05時15分

直撃に応え今後について語った那須川天心(東スポWeb)
直撃に応え今後について語った那須川天心(東スポWeb)

 キックボクシングを卒業した那須川天心(23)が、いよいよプロボクシングに転向する。6月19日に東京ドームで行われた「THE MATCH 2022」でK―1のエース・武尊(31)との世紀の一戦を制し、キックで42戦42勝(28KO)という驚異的な数字と数々の功績を残した。新天地では果たして、何を目標とするのか? 世界バンタム級3団体統一王者で〝モンスター〟こと井上尚弥(29=大橋)の存在は、どう映っているのか? 気になる胸中を直撃した。

 ――最近はどう過ごしているのか

 那須川 練習からは1か月くらい離れています。でもぼちぼち動き始めようかと。(ボクシングの練習を)徐々に開始していこうかと思います。

 ――ボクシングの動画を見たりは

 那須川 いや、(武尊と)自分の試合をずっと見てます(笑い)。100回以上見てるんじゃないですかね。

 ――それだけの回数を見た上で採点すると

 那須川 全て出し切ったんで100点をあげていいでしょう。初めて自分が強いと思えました。キックボクシングって、頂点がわからない。霧がかかっているところをみんなで走って、光をつかみにいく感じなんです。そういう状態を繰り返してきて初めて、今回の試合が終わって心の底から「ちょっとは強くなれたかな」って思えました。

 ――そこまで到達すると燃え尽きてしまう部分もあったのでは

 那須川 僕は大丈夫なんですけど、むしろ周りが心配で…。今までは何かあれば「武尊の方が強い」「いや、天心だろ」っていう論争があったけど、それがもうないじゃないですか。だからまた格闘技界に論争を呼ぶようなカードが生まれてほしいなって思いますね。

 ――武尊戦はなぜあれほどのカードになったと

 那須川 お互いに負けなかったから。お互い強かったから。それに尽きると思います。どこかでいつか映画にしてくれないですかね。それくらいのストーリーはあると思います。(対戦要求から)7年分ですから。

 ――あれだけの大舞台を経験したことは今後の大きな武器になる

 那須川 はい。ボクシング界で自分が一番勝っていることは、誰よりも「場慣れ」していることだと思うんです。その自信は持ちたいと思います。今までいろんなイベントに出て、いろんなルールでテレビ中継もある中で戦って勝ってきた。その経験は誰にも負けない自信があります。

 ――ボクシングでは井上尚弥も階級が近いが、その存在をどう思うか

 那須川 ずばぬけているなって思います。今は僕が何か言えるような選手ではないかなって思います。今は誰とやりたいとかじゃなくて、自分を高めて勝っていくしかないと思っています。

 ――キックでは42連勝だった。ボクシングでも連勝は続けたいか

 那須川 はい。それもだし、キックの練習も続けていきたいです。週1くらいでやりたいと思っています。理由? やっぱりキックは好きですし、脚のトレーニングになると思うんです。僕の長所は「誰にもわからない動き」なので、そのインスピレーションをキックから受けたいなと。

 ――ボクシングでの目標は

 那須川 世界チャンピオンを目指してやるしかないですよね。

 ――一方で今後の立ち技界にはどうなってほしいか

 那須川 やっぱり一つになってほしいなと思うんですけどね。(THE MATCHで)一歩目は踏み出せたと思う。次もできると思うので、やってもらいたいなっていう気持ちがあります。

 ――MMAも含めた格闘技界全体への期待は

 那須川 みんなやっぱり「見たことのないもの」を見たいわけですよ。刺激を求めるので。だから今回の試合は盛り上がったし。それと、プロレスには毎年「イッテンヨン」があるじゃないですか。

 ――毎年1月4日に新日本プロレスが行う東京ドーム大会のことか

 那須川 はい。それを僕はずっと見てうらやましく思っていたので。でも今回、それと同じような興奮を生む大会ができた。だから格闘技界も今後は「ロクテンイチキュウ、格闘技の日、キックの日」ができれば最高じゃないかと思います。あとプロレスといえば…。

 ――なんでしょう

 那須川 昔「TEPPEN GYM」にいた先輩の前口太尊さんが、プロレスやってるんですよ。飯伏プロレス研究所所属で。自分の先輩なんで皆さん応援してくれたらうれしいです。いつかG1クライマックスに参戦してほしい。それまでに僕は世界に出たいです(笑い)。

☆なすかわ・てんしん 1998年8月18日生まれ、千葉・松戸市出身。5歳から空手を始め、2014年7月にキックボクサーとしてプロデビュー。18年大みそかのボクシング元世界5階級制覇王者フロイド・メイウェザーとのエキシビションマッチが世界的な話題に。今年6月の武尊戦を最後にキックを卒業した。戦績は47戦47勝(32KO)。キックボクシングルールで42戦42勝(28KO)、MMAルールで4戦4勝(3KO)、ミックスルールで1戦1勝(1KO)。165センチ。

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