12日放送の読売テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」では、兵庫県の長尾クリニック・長尾和宏院長が出演。新型コロナの指定感染症5類へのダウングレードを提言した。

 新型コロナは現在、濃厚接触者・感染者の追跡対応が必要な2類相当として扱われている。感染者と認定されると保健所が連絡を受け、入院・治療の調整を保健所が行っている。

 これまで500人以上のコロナ患者を診てきた長尾氏は「今の制度では患者が放置されているのが問題。重症化するのを待つだけになっている。インフルエンザ並みの5類にすれば、感染が分かった時点で保健所を経由しないで、かかりつけ医で治療を受けることができる」と主張した。

 さらに感染予防措置の必要性を訴えた上で「医師はすでに予防接種を済ませている。リスクはほとんどないのだから診察を拒否するのはおかしい」と訴えた。

 長尾氏はイベルメクチンの効果を強調。イベルメクチンは2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞した北里大学の大村智特別栄誉教授が発見した物資をもとに開発した抗寄生虫薬。現在治験が行われている。その効果については賛否があり、現在治験が行われているが長尾氏は「これまで100人くらいに投与している。もちろん本人の承諾を得てですが。治験中だがコロナ患者には適用外処方で使用できる。軽症者には非常によく効く」とした上で「菅総理にもお願いしたい」と廉価で使えるイベルメクチンが広く行き渡る措置を取るように要請した。

 一方、同じく医師のおおたわ史絵氏医は「メリットはたくさんある。ただ、これまで家から出るなとか言われてきた国民がこれ(5類へのダウングレード)を受け入れられるかが問題。国民への疾患教育が必要」と慎重な姿勢を見せた。