【東京五輪】「日本政府は専門家の意見に従わない」尾身発言 “無視” が海外でも物議

2021年06月06日 20時24分

専門家の意見を「愚弄」した丸川珠代五輪相

 開幕まで50日を切った東京五輪を巡り、新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長(71)の発言が海外でも大きな話題となっている。

 尾身会長は2日の国会で「今の状況でやるというのは普通はない」と、強行開催に突き進む日本政府の動きを批判。しかし、丸川珠代五輪相(50)は「全く別の地平から見てきた言葉を言っても、なかなか通じにくい」と話すなど、与党内の官僚たちはすぐさま〝尾身発言〟の火消しに走った。

 この様子をドイツ紙「南ドイツ新聞」は「尾身会長はコロナに関するあらゆる問題について、専門的なアドバイスを日本政府に提供するのが仕事だが、いざ東京五輪の話になると、日本政府は専門家の意見に従わない」と指摘し「多くの国民の反対を押し切って大会を開催しようとしているだけでなく、国内外の医学専門家の勧告も無視している」と報じた。

 その上で、日本の医療体制に言及。「東京五輪への抵抗が隅々まで広がっている。東京の感染者数は減少しているかもしれないが、日本の脆弱な医療システムは依然として過重な負担を強いられている。ワクチンも日本の人口約1億2600万人のうち、完全に接種されたのは3%強だけ。医師からは『五輪がきっかけとなって、ウイルスのさまざまな変異体が世界的に広がる可能性がある』との声も聞かれる」と伝え、強行開催における問題点を鋭く糾弾した。

 相変わらずとも言える強引な姿勢ぶり。果たしていつになったら国民の声に耳を傾けるのだろうか。

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