コロナ禍で注目されるノンアルコール市場…下戸が動かす経済効果は「3000億円」

2021年04月22日 20時45分

「アサヒ ビアリー」(左)や「ドラゴンセルツァー」など、微アル・低アルコール飲料が続々

 3度目の緊急事態宣言発令まで待ったなし。飲食店に時短営業や酒類提供の禁止が要請される中、路上飲みが社会問題となっている。

 一方、コロナ禍で注目されているのがノンアルコール市場で、投資家の藤野英人氏は著書「ゲコノミクス 巨大市場を開拓せよ」で下戸が動かす経済効果は3000億円と試算。近年、海外ではあえて酒を飲まない〝ソーバーキュリアス〟という新潮流が台頭していて、下戸ではないが〝Sober(しらふ)〟を楽しむのがトレンドだ。

「ニューヨークなどでノンアルバーが増えているほか、通常のバーや昼から飲める業態の飲食店などでもノンアルカクテルが拡充されています」(バージャーナリスト・児島麻里子氏)。

 日本でも、東京・六本木や日本橋などでノンアルバーが人気なのに加え、ホテル椿山荘(東京・文京区)が12日からコース料理に合わせた「ノンアルコールペアリングプラン」を提供、ロイヤルパークホテル(東京・中央区)でも5月1日から「ノンアルビネガーカクテルフェア」を開催するなど、盛り上がっている。

(株)Mizkan(ミツカン)とコラボし、酢を使った6種類のノンアルカクテルを創作したロイヤルパークホテルの広報・真野碧氏は「一杯一杯バーテンダーがシェイカーを振って作ります。ジュースやシロップなど、複数の味が織りなす複雑で奥深い味わいがソフトドリンクとの違いです」と言う。

 ノンアル同様に脚光を浴びているのが微アルコールで、アサヒビール㈱は3月30日にアルコール度数0・5%のビールテースト飲料「アサヒ ビアリー」を発売。同社は酒の飲み方の多様性を提唱する〝スマートドリンキング〟を宣言しており、2025年までにアルコール度数3・5%以下の商品構成比20%を目指す。

 同じく低アルコールでは、米国でブームを巻き起こしたアルコール入り炭酸飲料〝ハードセルツァー〟が日本でも相次いで登場していて、沖縄のビールメーカー・オリオンビール(株)は3月23日に「ドゥーシー」、山梨のクラフトビールメーカー・ファーイーストブルーイング(株)も同26日に「ドラゴンセルツァー」を、それぞれ発売した。

 チューハイとの違いは焼酎やウオツカなどの蒸留酒を使っていないことで、糖類を発酵させて醸造し、フルーツなどのフレーバーをつけており、麦や穀物を使用しないことから、健康志向の人に受けている。

 コロナ禍では酒の飲み方も変化している。緊急事態宣言下で〝禁酒令〟となればノンアル・微アルという手もある。