お笑いコンビ「極楽とんぼ」の加藤浩次(51)が、吉本興業とのエージェント契約を3月31日付で終了することについて、吉本側からの申し出だったことで衝撃が走っている。事実上の〝クビ〟と言っても過言ではないが、これには加藤の行動に対するベテラン芸人からの反発があったという。また「8対2」という、加藤のギャラの取り分が命取りになったとの見方も浮上している。

 加藤は、2019年に勃発した闇営業騒動を巡って、吉本興業の経営陣を糾弾。同年10月1日には、専属マネジメント契約からエージェント契約に締結し直して活動していたが、それから1年半後に吉本との契約が終了となることが決まった。

 加藤は自身がMCを務める10日放送の「スッキリ」(日テレ系)で、「吉本興業さんの方から『契約を延長しない』というふうに言われて…」と、吉本からの申し出だったことを告白。さらに「僕は続けたかった部分もあったんですけど…」と、吉本残留への未練をにじませた。

 吉本サイドから契約解除を申し出たことについて、テレビ局関係者はこう明かす。

「一昨年の闇営業騒動の際、加藤は『スッキリ』で上層部を糾弾したうえ、大﨑洋会長と1対1の会談を要求し、実現させた。こうした〝スタンドプレー〟とも取れる行動に対して吉本の社員だけでなく、ベテラン芸人などから『あんな行動を許していいのか?』と疑問の声が上がった」

 加藤は19年7月22日に放送された「スッキリ」で「今の社長、会長の体制が続くのだったら、僕は吉本興業を辞める!」と発言。さらに翌23日、加藤は大﨑会長と会談の場を持った。

「誰にも分からない形で会談を申し入れたのならともかく、当日朝の『スッキリ』で『今日の夕方に会談する』と公言したからマスコミも集まった。所属タレントが吉本のトップと1対1の会談なんて、普通ならありえないこと」(同)

 その後、加藤は2年近くも吉本に所属。若手の中には加藤の行動に理解を示す芸人もいたが、ベテラン芸人は不満を募らせ「あれを許していたら示しがつかない」「加藤に処分を下すべき」との声まであったという。

 またギャラについて、加藤と吉本の取り分の割合が「8対2」であることも発覚したが、これについても「契約解除にする一因」との見方が浮上している。

「吉本で8対2なんて、よっぽどの大物じゃない限りありえない。以前からギャラアップを要求していた加藤に上層部もあきれて、『だったら好きにしたら』とこういう割合になったと思う」

 ただ、この割合が今回の契約継続にはマイナスに働いたようだ。

「帯番組の『スッキリ』のギャラは非常に高い。せめて5対5だったら吉本にもかなり大きな金額が入るが、8対2なら実入りは少ない。正直言っていつ打ち切りになるか分からない番組だし、それだったら吉本から離れても構わないと考えたのだろう」とお笑い関係者は指摘する。

「スッキリ」の裏番組であるTBS系平日朝の帯番組「ラヴィット!」が今春スタート。MCは吉本所属の「麒麟」川島明が務めることが明らかになっている。

「川島だったら、8対2なんてことにはならないし、これから長く続く番組になればギャラも上がり、十分稼げると踏んだのでは」(同)

 テレビで上層部批判した代償は、相当高くついてしまったようだ。