43歳のQBトム・ブレイディがタンパベイ・バッカニアーズを18季ぶりの優勝に導き、自身7回目の勝利と5回目のMVPに輝いた7日(日本時間8日)の米アメフト・NFLスーパーボウルには、テレビ中継のCMに日本からフリマアプリ運営のメルカリが初出稿。同社の米戦略の一翼を担った。

 男女が手にしたポップコーンマシンがスマホで撮影され、場面が変わると部屋で山盛りポップコーンを手にした男性らがテレビでスポーツ観戦に熱狂している様子…。スーパーボウルで流されたメルカリのCMに、ネット上では「日本のプロモーションとは違う」などといった日本語の書き込みが見られた。

 15秒のこのCMにセリフはない。タモリらが出演した日本のCMでは、会話や独白があり、メルカリ体験をおススメする提案型のスタイルが感じられる。米スーパーボウルバージョンには「ウイットに富みすぎているアマゾン」など他社と比べて「普通にサービスの紹介」と存在感の低さを指摘する日本語の投稿も見られたほか、スーパーボウル〝参戦〟自体が「すごい」との感想も。

 全米最大級のスポーツイベントであるスーパーボウル。CM料金は30秒間で550万ドル(約5億7800万円)が企業側に提示されたと米国で報じられている。今年はトヨタ自動車の米国法人も出稿し、2019年には楽天の米国法人もCMを出している。

 スポーツ界ではサッカーの鹿島アントラーズを傘下に収めたメルカリ。同社グループは事業の3本柱として、メルカリ日本事業、メルペイ事業、メルカリ米国事業を挙げている。4日に発表した20年12月中間連結決算では、18年6月の上場以来初となる中間決算の黒字に。投資家からも「スーパーボウルの広告効果どれだけ出るんだろ」と注目するネット投稿が寄せられた。