17日に行われた大学入学共通テストの第1日程で、マスクで鼻を覆うよう何度も注意したのに従わなかった受験生が失格になった。

 東京での最初の試験だった地理歴史・公民で、特別な理由を申請していないのにマスクから鼻が出ていた。係官が覆うように求めたが応じず、その後の試験中を含めて計6回注意を受けた。「次に注意を受けると失格になる」と伝えたが、7回目も従わず、拒否の理由は不明という。

 この報道について劇作家・演出家の鴻上尚史氏(62)が18日、「しかし、6回も注意されても鼻を出していたということは、なんらかの理由があるんじゃないだろうか」とツイート。 脳科学者の茂木健一郎氏(58)も「ぼくもそう思いました」と反応した。

 茂木氏は「鼻出しマスクの受験生の答案を無効にして試験官は何を守りたかったのか?」と疑問の声を上げ、「鼻出しマスクの件、ネット情報によると、共通試験で配布された冊子には『マスクを正しく着用』としか書いてなかったようで、『鼻を覆う』ことを意味するかは曖昧」と指摘。

 続けて「試験結果無効のような重大な結果をもたらす判断をする上ではお粗末。杓子定規のロボット試験監督による人権侵害だと私には思える」と大学入試センターの対応を批判した。