ユーミンが思わぬ騒動に巻き込まれた! 友人である安倍晋三首相が辞任を表明したことに対し、ユーミンことシンガー・ソングライターの松任谷由実(66)が、ラジオ番組で「泣いちゃった」などと話したところ、「早く死んだほうがいい」などと、政治学者にSNSで〝口撃〟されたのだ。さすがにこれには批判が殺到。ネットで暴言を吐き炎上することが続く状況に、専門家からは「SNSを免許制にすべき」との声も上がっている。

 発端は安倍首相が辞任を表明した先月28日にさかのぼる。ユーミンが、首相の辞任を受け、同日深夜のニッポン放送のラジオ番組「松任谷由実のオールナイトニッポンGOLD」で「テレビでちょうど(会見を)見ていて泣いちゃった。切なくて」と思いを吐露した。

 安倍首相とは「私の中ではプライベートでは同じ価値観を共有できる。同い年だし、ロマンの在り方が同じ」と明かし、「辞任されたから言えるけど、ご夫妻とは仲良しです。もっと自由にご飯に行ったりできるかな」などとねぎらった。

 これにやんわり苦言を呈したのが、ジャーナリスト・有本香氏だ。ツイッターで「ユーミンを責めるわけではないが」と前置きした上で「『辞任されたから言えるけど、ご夫妻とは仲良し』というコメントが残念。昭恵さんがほぼ全メディアに苛められた時、それまで昭恵さんと『仲良し』だった著名人は誰も擁護の声をあげなかった。私は日本人のこういうところが嫌い」と投稿した。

 これがネット上でちょっとした話題になると、京都精華大学専任講師で思想史家、政治学者の白井聡氏がフェイスブックで辛辣な〝ユーミン批判〟を並べた。

「荒井由実のまま夭折(※若くして亡くなること)すべきだったね。本当に、醜態をさらすより、早く死んだほうがいいと思いますよ。ご本人の名誉のために」

 この過激発言に、今度は元大阪府知事の橋下徹氏が〝参戦〟。1日、ツイッターで「こんな発言を俺たちがやれば社会的に抹殺だよ。白井氏は安倍政権をボロカスに言っているが、安倍さんもさすがに白井氏のようなことは言わない」と投稿した。

 白井氏が教育現場に立っている京都精華大学の公式ツイッターには「こんな輩が人に何かを教えるとはおぞましい」「大学としての見解を」などとコメントが寄せられた。「京都精華大学に抗議します」というハッシュタグまで登場し、大学そのものに対しての抗議活動が始まっている。

 また、大学へは抗議の電話が殺到し、一時回線がつながりにくい状態にもなった。

 こうした状況に白井氏は1日、投稿を削除。さらに声明として「松任谷由実氏についての私の発言が、物議をかもしているということですが、削除いたしました。私は、ユーミン、特に荒井由実時代の音楽はかなり好きです(あるいは、でした)。それだけに、要するにがっかりしたのですよ。偉大なアーティストは同時に偉大な知性であって欲しかった。そういうわけで、つい乱暴なことを口走ってしまいました。反省いたします」と投稿した。

 フェイスブックのコメント欄にはこの発言をフォローする声もあったが、ツイッターでは再炎上した。

 この騒動について、ITジャーナリストの井上トシユキ氏は「松任谷さんは、ラジオで政治的な発言をしたのではないのがポイント。親交のあった総理が体調を崩して、悲しいと思ってしゃべっただけ。投稿は単なる悪口。ファンであるという以前に、曲は曲、政治は政治として切り離して考えないと。思想史家なら余計、そういうことには敏感であるはずだが」と首をひねった。

 最近は、SNSでの発言をきっかけに大炎上するなど、騒動となることが後を絶たない。