デーブ・スペクター氏が朝8時“コロナ一色”ワイドショーを斬る!

2020年03月13日 11時00分

各番組を分析したデーブ氏

 新型コロナウイルスが世界中を席巻し、国内で自粛ムードが蔓延するなか、日本のワイドショーがコロナ一色になっている。厚労省がツイッターで番組に反論する異例の事態が起きるなど注目度は高い。一方で「あおりすぎ」との声も寄せられているが、実際のところはどうなのか。テレビプロデューサーで自身もワイドショーでコメンテーターを務めるデーブ・スペクター氏(年齢非公表)が午前8時スタートの各番組の奮戦ぶりを分析した。

 報道内容をめぐって厚労省がツイッターでテレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」にかみついた件は記憶に新しい。それだけワイドショーの影響力が強いことの表れで、ちまたにはびこる自粛ムードの責任の一端までテレビに負わせる向きもある。

 ワイドショーがコロナ一色になるのには理由がある。デーブ氏は「なぜやるかといえば視聴率が高いから。テレビ離れが深刻な中で高い数字が出るとやめられない。あおりすぎなのは事実でしょうが、新型コロナは全世代に関心がある。どの局も厚生労働省などの発表を受けて続報をやっているので、中身は変わりませんがね」と話した。

 政府や自治体などの発表を基に番組作りをするため、各番組のコロナ報道自体は大きく変わらないという。「コロナならこの番組」というのはないそうだ。とはいえ、視聴率には差が出ている。

 朝の時間帯でトップを走るのが厚労省も気にしているという前出の「モーニングショー」だ。4日に12・5%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)をマークしており、これは番組史上最高だった。

「一つのテーマでほぼ全編やる。コロナもそうですよね。もともとは大阪のスタイルだったのですが、大きなボードを使って徹底的にやっていく。羽鳥さんがボード側に立ち、玉川徹さんとの“VS感”を出しているのがウケていますね」(デーブ氏)

 玉川氏はコメンテーターではあるが、テレビ朝日社員でもある。「社員だと普通は発言を抑えるものですが、この人は抑えない。こんな人は今までいない。彼は知らないことは知らないと言って素朴な疑問をぶつける。視聴者目線なんです。勉強しすぎでもなく、バランスがすばらしい」

 逆に調子が悪いのがTBS系「グッとラック!」だ。落語家の立川志らくをMCに据え、昨年9月にスタートした。

「志らくさんの話す内容はいいけど、朝の番組に合わないね。でも、志らくさんはキャスターじゃないから。こういうときはベテランアナウンサーをサポートにした方がいい」。国山ハセンアナ(29)が脇を固めるが、若すぎるという。

 一方、番組として安定感があるのがフジテレビ系「とくダネ!」。20年以上の歴史があるだけに「実績もあり、ライブラリーも豊富。小倉智昭さんは何でも知っている“ヨーダ”みたいな人で、その小倉さんと古市憲寿さん(社会学者)のような若い人とのやりとりは面白い。よく見れば一番深いことをやっていると思いますよ。料理でいうと懐石料理の満足感がある。それに比べると『モーニングショー』は毎日ハラミの焼き肉という感じ」。

 日本テレビ系「スッキリ」もMCの極楽とんぼ・加藤浩次が貢献している。「『スッキリ』はエンタメ色があり、若い人をつかんでいる。吉本興業の騒動で分かったように加藤さんは迫力と根性がある。主婦が見たいのは堂々と騒動を斬ってくれるところ。昔のみのもんたみたいなもので、加藤さんが何を言うのかなと気になるんですよ」

 新型コロナ報道では「どの番組も頑張っている。あとは見る人の好みですよ」と一定の評価をするデーブ氏。

 モノをいうのは実績だという。「コロナのような大きな話題の時に実績がない番組を見ようとは思いませんよね」と、スタートして日の浅い「グッとラック!」に奮起を促した。

【医師の村中璃子さんがイイ】ワイドショーを彩るのがコメンテーターだ。新型コロナ報道では専門家が新たに登場している。

「専門家には政府から仕事をもらっているのか、行政に忖度して擁護する人と、自由に話す人がいる。WHO(世界保健機関)がウソついているかもしれないのに、誰の言っていることが正しいかなんて分からない。引っ張りダコの人もいるけど、一般論で言うと、出演に忙しくて自分で情報を仕入れられなくなっちゃうから、毎日同じ話しかできなくなる。アドバイスするなら、出演は1日置きにした方がいいですね」(デーブ氏)

 かつてはオウム事件をきっかけに常連コメンテーターになった人もいたが、今回はどうか。

「『ミヤネ屋』に出てた医師の村中璃子さんはきれいな人だよ。上昌広さんはズバズバ言うね」と指摘。コメンテーターとして復活しつつある舛添要一前東京都知事については「スキャンダルではじき出された人だから、何を言っても恨みっぽくなっちゃう」。完全復活はまだ遠そうだ。

 ほかに気になる人については「橋下徹さんは忖度しないし、説得力がある。あと、生放送では危険かもしれないけど、高須克弥さんのツイッターは面白くて説得力もある。ほかにも堀江貴文さんとかダルビッシュとか。テレビ業界にしがみついていない、忖度しない人がいいね」。

 新顔コメンテーターの出番はまだ続きそうだ。