歌手の森山良子(78)が11日、大阪市内で行われた「60th Anniversary Tour森山良子コンサート2026~LIFE Is Beautiful」の取材会に出席した。

 同公演は、今年60周年を迎えた森山が、アーティスト・柴田あゆみ氏のフランス製和紙を用いた切り絵アートをバックに情感豊かに歌い上げる、自身の集大成ともいえるコンサートだ。関西では6月27日に兵庫・神戸国際会館こくさいホール、10月18日に大阪・フェスティバルホールで行われる。

 デビューから60年の間に100曲以上の楽曲を歌ってきた森山が、最も思い入れのある曲としてあげたのは「涙そうそう」だった。

ポスターの前でポーズをとる森山良子
ポスターの前でポーズをとる森山良子

 同曲が誕生するきっかけは沖縄出身のバンド「BEGIN」との出会いだったという。

「長野オリンピック(1998年)の開会式のテーマソングを歌う予定で長野にいたんです。BEGINが私のイベントに出てくださるということで『一緒に歌を作ることができたらいいね』って話してまして、ホテルに『涙そうそう』って書かれたカセットテープが送られてきて、意味が分からなかったんで聞いたら『涙があふれて止まらなくなることを言う』って言われた瞬間に、心不全で亡くなった(年子の兄の)ことを思い出したんです」と振り返った。

 森山は、亡くなった兄への思いをずっと胸に秘め生きてきた。

「涙があふれてきちゃうので誰にも話さないで封じ込めていたものが、涙そうそうの意味を聞いた時に抑えていたものが、ぶわぁっとあふれてきて…。長野のホテルの一室でメロディーを聞きながら『古いアルバムめくり、ありがとうってつぶやいた』って、そのままの気持ちがメロディーに投影されて、あっという間にできました」と語った。

 続けて「BEGINとの結びつき、沖縄との巡り合い、いろんなことが『涙そうそう』を作らせてくれた。(楽曲を聞いたファンから)『私もそう』って、お便りが私のところに届いて。大切な方を亡くして、苦し悲しんで誰にも言えないで日々を過ごしている方が、どれほどいらっしゃるか感じることができて、この曲ができあがって良かったなと思います」と感謝した。

 最後に同公演について「デビュー当時のいくつかの歌をメドレーで聞いていただいたり、新しいアルバムの中から何曲か聞いていただきます。『涙そうそう』も聞いていただきたいと思いますし、最後は楽しく終わらせていただければうれしいな」とアピールした。