9月に肺がんのため亡くなった「モッツ出版」の高須基仁さん(享年71)は、エピソードの宝庫だった。

 25日、偲ぶ会が都内ホテルで行われた。祭壇にはたばこを吸う高須さんの写真とともに、「全学連」と書かれた赤ヘルメットが置かれた。これは学生運動で旧防衛庁に丸太を持って突っ込み、凶器準備集合罪などで逮捕された高須さんの“魂”とも言うべき代物だ。

 出席したプロレスラーのザ・グレート・サスケは「高須さんは僕が以前逮捕され、人が一斉に離れていくなか、最初に『今から事務所に来い』と連絡をくれた恩人です。破天荒なイメージが先行していますが、気遣いの人でした」としんみり。

 高須さん主催の「熟女クイーンコンテスト」では審査員を務め、美熟女の股間にマッサージ機を当てたこともあったが「今となっては楽しい思い出。お声を掛けていただき、ありがたかったです」と振り返った。

“格闘王”前田日明氏も高須さんとは雑誌の企画などで対談。

「高須さんとは14~15年前からの付き合い。良くも悪くも昭和のヤンチャ親父だったね。酒の席では防衛庁に丸太で突っ込んだ話や、〇〇(女優名)は誰々のセフレだとか、くだらない話をしていた」と回想した上で、天国の故人へ「向こうで処女100人くらいとヤッてると思いますが、僕の分も残しておいてください」と声を掛けた。

 高須さんといえば、2008年7月に行われた田代まさし容疑者の出所会見に“乱入”し、話題となった。高須さんは壇上の同容疑者に「ろれつ回ってない。まだラリってるんじゃねーか!」と詰問。当時は高須さんの方が“ヤバイ人”扱いされたが、今月6日に田代容疑者が再び覚せい剤取締法違反容疑で逮捕されたのだから、結果的に高須さんが“正しかった”ことになる。

「(田代容疑者の)心の弱さを見抜いていた」とは関係者。出版プロデューサーとしてあまたの女優を脱がせた目利き力は、ダテではなかった――。