31年前の“名勝負”を再現ダーッ! お笑い格闘集団「西口プロレス」の“小さな闘魂”アントニオ小猪木(47)が、9月8日の「闘宝伝笑2019 西口プロレス大阪編」(大阪・味園ユニバース)で、“元祖ハイブリッドレスラー”の船木誠勝(50)と対戦することがわかった。

 猪木VS船木といえば、知る人ぞ知る一戦だ。1988年4月10日、の「新日本プロレスファン感謝デー」(大阪府立第2体育館)で、アントニオ猪木VS山田恵一、船木優治(誠勝)の“闘魂伝承”変則エキシビションマッチが行われた。

 当時45歳でレスラーとして脂の乗り切った“燃える闘魂”猪木は、将来を期待された“ヤングライオン”船木(当時19歳)の若さあふれるドロップキックをかわし、延髄切りで勝利。その直後に当時23歳の山田が乱入し、今度はトップロープからのツープラトン・パイル・ドライバーで、猪木からカウント3を奪った。

 このころ、マット界は激動の時代を迎えていた。猪木は引退を取りざたされ、船木は新日を退団。UWF、藤原組を経て、パンクラスを設立した。引退後の07年に総合格闘家として復帰し、09年からプロレスラーとしてリングに立ち続けている。

 一方、若手の有望株として期待されていた山田は89年、英国遠征中に突如として消息を絶ち、リバプールの風となった。そして同時期、アニメから飛び出した覆面レスラー「獣神ライガー」(獣神サンダー・ライガー)が鮮烈なデビューを飾ると、IWGPジュニアヘビー級王座を獲得。来年、引退が決まっているライガーは当時、その並外れたテクニックとパワー、体形が失踪した山田をほうふつさせると話題になった。

 藤原組長、鈴木みのるとの対戦経験がある小猪木は、船木戦で藤原組のトップ3全員と戦うことになる。「実は08年にも船木選手と戦う話が持ち上がったことがある。当時、復帰後に連敗している微妙な時期だったので、立ち消えになった。11年越しの念願がかなってうれしい」という。

 そして「猪木さんは政界から引退され、ライガーさんも来年現役を引退される。昭和プロレスが一つの区切りを迎えようとする中、令和のこの時代に、プロレスファンが熱狂した激動のあのころを再現したい。小力の乱入もあり得るかな。フフッ」と不敵な笑みを浮かべ、全力ファイトを誓った。