山Pがスケープゴートに!! 本紙が7月にスクープした「赤西軍団警察トラブル」が大きく動いた。警視庁麻布署は21日、20代女性の携帯電話を一定期間使用不能にしたとして、器物損壊の疑いでジャニーズ事務所のタレント山下智久(29)を書類送検した。現場には「関ジャニ∞」錦戸亮(29)、元ジャニーズの赤西仁(30)もいたが、大手メディアに報じられたのは“実行犯”の山下だけ。同事務所にしては珍しく、各テレビ局に報道自粛の“圧力”もかけなかった。不可解な動きの裏には、山下を“人身御供”にしてまで錦戸を守りたい事情が――。

 麻布署によると、山下は6月25日午前1時すぎ、六本木の路上に知人と一緒にいたところ、20代の男女と口論に。その模様を撮影していた女性から携帯電話を持ち去り、返却するまでの間、使用不能にした。女性が被害を届け出ていた。電話は破損しておらず、ジャニーズ事務所の関係者を通じて警視庁に届けられ、女性に返却。すでに示談が成立しているとみられ、起訴されない見通し。

 この時、一緒にいたのは「歌手仲間」と報じたテレビ局もあったが、それが錦戸と赤西だった。当時の模様を知る関係者が振り返る。

「そもそも問題のキッカケを作ったのは錦戸。トラブル相手の男性は歌手の卵で、女性はモデル。その男性が『僕も近々デビューするんで』みたいな感じで声を掛けたところ、酔っ払っていた錦戸が『お前なんて売れるわけねえだろ!』などと悪態をつき、激しい口論になった。それを横で女性がカメラ付きケータイで撮っていたところ、さすがにまずい!と思ったのか、山下が電話を奪い取ったのです」

 被害届を出した女性の証言のみならず、その模様が路上の防犯カメラにバッチリと写っていたことも決定打になった。

「当初、ジャニーズ側は示談金として被害者サイドに20万~30万円ほどを提示したようだが、被害者サイドは受けなかった。結局、100万~200万円ほどで示談にしたようだ」(前出関係者)

 山下書類送検は21日朝に一部の新聞が報じ、正午ごろ、各メディアを駆け巡った。通常、ジャニーズ事務所は、所属タレントによる不祥事報道を徹底的に潰しにかかるパターンが多いが「今回は『絶対に放送するな!』とか強烈な“圧力”みたいなものはなかった」とテレビ局関係者。それもそのはずだ。

「今回は、報道されることでクライアント等に対し『この件は不起訴ですでに終わった話』と説明できる。そして何より本人にお灸を据えるという意味合いがあったのだろう」(同)

 一方、名前が出て来なかったのが錦戸らだ。書類送検されていないとはいえ、現場に一緒にいただけでなく、トラブルの発端を作ったのだから報じられてしかるべきところだが、「歌手仲間」や「知人」と匿名でかばわれた。これには理由がある。

「現在、錦戸は脚本が宮藤官九郎さんで注目されているTBS系のドラマ『ごめんね青春!』(日曜午後9時)に主演している。そのため、錦戸を傷つけることは絶対できない。それで加害者の山下だけがさらされる形となったのだろう。錦戸からすれば『ごめんね。山P!』といったところでは?」とは芸能プロ関係者。

 当の山下は一気に報道されて名前に傷が付いたことは否めないが、この問題の解決にめどが立ったことで、止まっていたプロジェクトが動き出しそうだという。

「夏前、10月クールでオンエア予定だった山下の連続ドラマの話がTBSで上がっていたのですが、それが急に立ち消えになった。当時は『スケジュールの都合』などと言われていたが、今思えばこの件だったかもしれない。それが、来年4月クールでスタートさせるということで、TBSと折り合いがついたんですよ。時間枠は当初と変わりはしましたが、1月から撮影に入るようです」(別のテレビ局関係者)