◇広瀬将亨(42)兵庫支部85期
19日現在で2022年前期適用勝率は6・42。2021年後期の6・07から大きく伸ばし、A1復帰へ視界良好だ。広瀬といえば2018年9月の多摩川でヘビー級王決定戦(東スポ賞)を制したこともある重量級(前検日の体重は57キロ前後)で父の政憲さんも現役時代は重量級として鳴らしたことを考えると骨太な家系なのかもしれない。
重量級でありながらA1を張るということはテクがあることの証明に他ならないが「父はレースのことは何も言いませんでした。その代わり整備に関してはいろいろ言われました。でも、ボクはエンジンを出すのはプロペラが8割だと思っているんで、整備のことは聞き流していました(笑い)」とハンドルさばきを教えられたことはないという。どうやら腕の確かさも血筋のようだ。
〝銀河系軍団〟と呼ばれた85期の面々も全員が40歳の大台を越え〝落ちるのは早いが上がるのは難しい〟年代にさしかかった。広瀬も42歳、ましてや重量級である。現状維持さえ厳しい時期を迎えながら2020年後期に自己ベストの6・97を叩き出し、2022年前期もまたA1に復帰しようというのだから恐れ入る。
「数年前にフライング2回でB1に落ちた時(2018年前後期)は、気持ちで負けてしまって『1着を取ったらいけないんじゃないか』ぐらい弱気になったこともありました。それが40歳を過ぎたあたりから落ち着きが出て、周りが見えるようになりました。スタートで隣の選手が前にいても、早いと思ったら放れるようになりましたね。勝てば予選トップ通過とか、勝てば優勝戦1号艇っていう状況なら話は別ですが(笑い)」
持ち味である果敢な飛び出しも時と場合によってはセーブできる円熟味が加わり、それが成績安定にもつながった。同時に仕上げのスタイルにも変化が出たという。
「ボクはプロペラにはこだわりがあるので、今までは乗る前から自分の形に叩いていました。それが最近は、一度もらった形のまま乗ってみるようになりました。先入観や固定観念を捨てることで、調整の引き出しも増えたと思います。プロペラ調整の肝は〝いかに回転を合わせるか〟なんですが、どうしようもないエンジンじゃない限り、回転を合わせてやれば、ある程度動いてくれるんですよ」
テク、スタート力、落ち着きに〝幅が広がったプロペラ調整〟がプラスされ、成績は上昇カーブ。来年は再び記念で戦う広瀬の姿が拝めるはずだ。
☆ひろせ・まさゆき 1979年1月23日生まれ。兵庫支部の85期生。兵庫県出身。1999年11月、尼崎でデビュー。同年12月の宮島で初勝利。2005年9月、とこなめで初優勝。通算21V。父は元ボートレーサーで22期の広瀬政憲さん(引退)。同期に井口佳典、田村隆信、森高一真、丸岡正典、湯川浩司、田口節子ら。












