習近平国家主席は24日のトランプ大統領との米中首脳会談で、ジャイアントパンダの雄のピンピンと雌のフーシュアンが「数日中に」米国へ到着すると述べていた。そして、2頭は27日、ジョージア州アトランタに到着した。

 これに先立ち、アトランタ動物園は4月、中国野生動物保護協会との研究協定を発表していた。この協定に基づき、同協会は成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地で生まれた2頭を同動物園に10年間貸与する予定となっていたが、日程は明らかにされていなかった。同動物園は2024年10月にパンダを返還していた。

 米国には、ワシントンのスミソニアン国立動物園に2頭、カリフォルニア州のサンディエゴ動物園に2頭のパンダがおり、ピンピンとフーシュアンが到着すれば、計6頭となる。

 日本人はパンダ大好きだが、米国でもパンダは人気者だという。

 米国のパンダ事情に詳しい関係者は「米国でも〝パンダ外交(パンダ・ディプロマシー)〟という言葉があるように、1972年にニクソン大統領が中国を訪問して、リンリンとシンシンが贈り物としてスミソニアン国立動物園に貸与されて以降、パンダは人気です。過去54年の大半を通じて、パンダ外交は、おおむね米中の友好を示すしるしとなってきました」と語る。

ジョージア州アトランタへ輸送される中国のパンダ(ロイター)
ジョージア州アトランタへ輸送される中国のパンダ(ロイター)

 アトランタ動物園が12年にパンダ4頭を返還した際、地元メディアは、園スタッフが見物客を誘導しながら、全員が見られるよう呼びかけるほどの混雑ぶりを伝えた。観客たちはパンダに別れを告げるため、2時間近くも列に並んだという。

「米国の動物園でもパンダは看板スターで、グッズが作られます。誕生や帰国、新たな貸与が動物ニュースだけでなく、外交ニュースにもなります」(同)

 現在のところ、地元メディアで歓迎イベントや見物客を取材した記事はない。それでも、情報サイト「シークレット・アトランタ」は「本当にワクワクしています」と期待を記している。また、ジョージア州のネット掲示板には「パンダはいつでも大歓迎」などの声が上がっている。

 米中接近に高市政権が気を揉んでいるが、パンダが両国の友好に一役買っているようだ。