ボートレースまるがめのGⅡ「第11回レディースオールスター」は10日、12Rで優勝戦が行われた。田口節子が田上凜マークを選択して〈124/536〉で始まったレースは、トップスタートからまくりを敢行した田上を止めてイン先マイした1号艇・西橋奈未(29=福井)が逃げ切りV。通算10回目の優勝をうれしいGⅡ初制覇で飾った。
「空を見ろ! 鳥だ! 飛行機だ! スーパーマンだ!」といえば、1950年代に放映されたアメリカ製テレビドラマ「スーパーマン」の冒頭のナレーション。これを2026年のまるがめに置き換えると「水面を見ろ! イルカだ! ボートだ! 田上凜だ!」となる。
それほど今節の田上のレースぶりは強烈だった。デビューから通算23勝(1優出0V)の新人が女子看板レーサーを一刀のもとに斬り捨てる。優勝戦は6着に敗れたが、連日見せた豪快、かつ華麗な弾丸まくりは喝采に値する。同時に、投票によって田上を大会出場に導いたファンの慧眼にも感心させられた。
もちろん田上のプレッシャーを跳ねのけ、イン鋭発から逃げ切った西橋奈未の戦いも見事だった。「絶対まくられると思った。(田上)凜ちゃんが失敗してくれて助かった」と謙虚に語ったが、まくりを封じたのは気迫あふれる決意のスタートとターンがあればこそ。「スタートは様子を見たけど、いいスタートが切れたと思ったし、勘通りでした」と悔いのない仕掛けを貫いた。
まるがめは昨年3月、頭がい骨骨折の大けがを負った水面でもあり「苦い思い出、痛い思い出があるので、他場にはない緊張感を持って臨んでいました」と本人にしか分からない葛藤を抱えながらのレースだった。
デビューしてすぐに他を圧倒する非凡なターンスピードを見せつけており、素質からいえば〝お待たせ〟の初タイトルとなったが、すんなり勝つより試練を乗り越えての勝利は実力に厚みを加えるはず。勝つ味を知った逸材が今後どこまで成長を遂げるか――。ファンの楽しみが増える勝利となった。













