東京・新宿区の四谷区民ホールで6月13日、舞台「生きる」(昼夜2回公演)が上演される。題材は、日本中を震撼させた「京都伏見介護殺人事件」。手がけるのは劇団ZANGE。2014年の初演以来、首都圏で再演を重ねてきた問題作だ。

 フジテレビ系「おれたちひょうきん族」で〝懺悔の神様〟として一世を風靡したブッチー武者が主宰を務める。お茶の間を笑わせた男が笑いを封印し、社会の暗部にメスを入れる。

 脚本・演出は、お笑いコンビ「コント山口君と竹田君」の山口弘和。笑いを知り尽くした男があえて挑む無笑の人間ドラマとなる。

 今回、特別サポーターとして登壇するのが、元日本テレビアナウンサーで〝元祖ヤングケアラー〟として知られる町亞聖。自身の著書「受援力」との縁にも触れ、「舞台『生きる』と私の新刊は奥深くつながっている。助けてと言える社会、そしてそのSOSを受け止められる社会に」と力を込めた。

 物語の舞台は、認知症の家族を抱えた一つの家庭。追い詰められる介護の日常、崩壊していく人間関係、そして逃げ場のない孤独。やがて迎える最悪の選択は、決して他人事ではない。

 実は今作は、ブッチー武者自身の〝最後の主演〟だ。「今年8月で74歳。人工関節の影響で体も思うように動かない。主演はこれが最後になると思う」と語った。

 さらに、29年続けてきた歌舞伎町のカラオケバー「女無BAR」も来春30周年で一区切りを検討中。まさに人生の総決算ともいえるタイミングでの公演となる。