フジテレビが28日、元タレントの中居正広氏と元局員の女性X子さんをめぐる事案を受け、港浩一元代表取締役社長と大多亮元専務取締役に対して損害賠償金50億円を求める訴訟を提起した。親会社のフジ・メディア・ホールディングス(FMH)が発表した。
フジテレビが求める50億円は、同事案で今年6月30日までにフジテレビが被った損害額453億3503万6707円の一部だ。2名に連帯しての支払いを請求した。
訴訟に至った経緯についてFMHは、2人がX子さんから事案の報告を受けた際に「①報告を受けた事案について事実関係の調査を行い、②調査した事実関係を踏まえ、専門的な助言を収集した上で、原因を分析して適切な対策を検討・実行し、③フジテレビの内規であるコンプライアンス及びリスクの管理等に関する規程にしたがってコンプライアンス等担当役員に指示して対策チームを設置するといった善管注意義務を負っていたにもかかわらず、これらを怠りました」と指摘。
その結果「フジテレビに損害を与えたとして、会社法423条1項に基づき、被告らの任務懈怠によりフジテレビが被った損害の一部について、損害賠償請求をするものです」と説明した。
訴訟提起の重要性については「当社およびフジテレビがコンプライアンス強化に真摯に取り組む姿勢を明確に示すとともに、人権とコンプライアンスを最重要とする企業風土を確かなものにしていくためには、今回の事案に係るフジテレビ元取締役の責任を追及することが不可欠であると判断しております」と強調。続けて「当社は本訴訟を含めた一連の取り組みを通じて、公共性をもって社会に貢献できる企業グループであることを目指し、着実に改革を実行してまいります」とつづった。
かねて明言していた港氏と大多氏への訴訟が実行に移されたことで、注目されるのはトラブル当事者である中居氏まで範囲が拡大するかどうか。7月に開かれたFMHの株主総会では一部株主から中居氏に損害賠償を求める声も上がっていた。












