国際協力機構(JICA)がアフリカの国々と交流のあった4自治体を「ホームタウン」に認定したことが「アフリカから移民を受け入れるのか!?」と混乱を引き起こしている。各自治体に問い合わせも殺到した。

 20日から22日まで横浜で「第9回アフリカ開発会議(TICAD9)」が開催。その一環として21日に行われた「JICAアフリカ・ホームタウン・サミット」で、山形・長井市がタンザニアのホームタウンに認定され、ほかに新潟・三条市がガーナの、千葉・木更津市がナイジェリアの、愛媛・今治市がモザンビークのそれぞれホームタウンに認定されていた。

 このニュースが日本で炎上したきっかけの一つがタンザニアの現地メディア「タンザニア・タイムズ」の18日付の報道だった。「日本が長井市をタンザニアに捧げる」との見出しで、長井市がタンザニアのホームタウンになる見込みと伝えている。

「捧げる」を意味する「Dedicates」という単語のインパクトもあり、SNSでは「ホームタウンとして移民を受け入れるとか何を考えてるんですかね」「観光客ですら今現在問題になっているのに移住・移民など問題外」と、アフリカから移民がやってくると拡散されたのだ。

 25日に木更津市は見解を発表し、移住や移民を否定。また、長井市も「本市がタンザニア連合共和国の一部になるであるとか、移民を積極的に受け入れるといった事実は一切ございません」と訴え、三条市も同様に否定コメントを発表した。JICAも国際交流を強調し、「現地の報道等について、内容の訂正を速やかに行うよう、申し入れを進めています」とした。

 故郷を意味するホームタウンという言葉が誤解につながったのではないか。長井市の担当者は取材に「もともとホストタウンをしていた国と交流を続けていた自治体にJICAがホームタウンと認定したという認識です」と説明。長井市は東京五輪・パラリンピックでタンザニアのホストタウンだった。

 しかし、「違うニュアンスになってしまった。交流を続けている自治体に、より交流を続けてほしいということでの認定と聞いています。移民とか献上ではありません。人材交流であり、姉妹都市みたいなものです」(同)とSNSの反応に困惑している。

 長井市をはじめ各自治体にはこの件で問い合わせが殺到。現場は対応で疲弊している。