ボクシングのWBA世界バンタム級タイトルマッチ(30日、神奈川・横浜BUNTAI)で同級2位比嘉大吾(29=志成)が王者アントニオ・バルガス(28=米国)に引き分けて、7年3か月ぶりの世界王座返り咲きに失敗。試合後の会見で現役引退を表明した。

 ハードパンチャー同士の一戦は、4ラウンド(R)に比嘉の左フックがバルガスの顔面を命中してダウンを奪う。しかし、最終12Rに比嘉はバルガスの右アッパーを被弾して痛恨のダウン。採点はジャッジ3人とも113―113で、引き分けとなった。

 比嘉は3戦連続の世界戦で、2戦前は武居由樹(大橋)に小差判定負け、前戦は堤聖也(29=角海老宝石)と引き分けで王座奪取を逃していた。会見で「負けですよね。2戦連続ドロー、チャンピオン防衛ということなので負けですよね」と肩を落とした。

 そして「何が足りないか、これが自分の実力だなと。2試合連続ドローは世界タイトル(戦)では負けなので。前回の堤戦で負けてチャンスをもらって、ここに至って。この3戦の中で一番勝ちたかった」と胸の内を明かした。

 28日の会見では「負けたらそのまま引退会見をします」と語っていた。そしてこの日に「(引き分けは)自分の中では負けと一緒。これはずっと自分の中で決めていた。本当にチームのみんなであったり、プロモーターがあって3回目を組んでもらった。それで結果を出せなかったら、自分の中でもう終わりだと思っているので。引退します」と宣言した。

 この発言に野木丈司トレーナー(65)も「大吾を尊重したいと思います」と語った。

 また、会見場には堤が姿を見せ、比嘉は引き上げる際に「堤頑張って」と声をかけた。報道陣の取材に応じた堤は「頑張っていきたい。比嘉が強いボクサーだったというのは、僕の(これからの)戦いとかでも変わってくると思う。下手な試合はできない。そういう気持ちです」と現在の心境を明かした。