女優の寺島しのぶが9日、大阪市内で舞台「リンス・リピート―そして、再び繰り返す―」(10~11日・京都劇場)の取材会に出席し、母の日と家族について語った。

 2019年に現代に潜む家族問題を扱ってオフ・ブロードウェイで公開された話題作だ。吉柳咲良が演じる娘・レイチェルの摂食障害をきっかけにあらわになった歪な家族関係や、自身の本当の気持ちと現実の中でどのように折り合うのかを、繊細でリアルな会話を通じて表現する。

 寺島は「自分自身の中でも子ども(寺嶋眞秀)を育てる立場というのと、母(富司純子)に育てられた自分がオーバーラップしちゃって、えらい大変な芝居になるだろうなと思いながら、超えていかないといけない作品がきたのかな」。

 寺島は、仕事と家庭のはざまで葛藤する母親・ジョーンを演じる。「娘に一生懸命な母親ってのは、どこの母親でも一緒。過酷な母親であることは間違いないです」と役どころを紹介した。

 娘・レイチェルを演じる吉柳について「彼女は非常に頭が良くて『この役、自分と似てる』って連呼してるんですよ。入り込み過ぎちゃってるんですよね、今」と明かし、さらに「自分の若い頃を見ているような気がして、頼もしい。ガッツがあるし、おもしろい女優さん。こびとかもまったく売らない子で、真っ向勝負で芝居してくるし、だからこそかわいい」と太鼓判を押した。

 身近に〝リアル・ジョーン〟がいるという。「母はジョーンなんですよね。こうならねばならないってところが厳しい人ですし。まして息子が歌舞伎をやるようになってから、息子に恥をかかせちゃいけないから、あなたにはキツイ言葉を言うっていう。家に帰ったらリアル〝リンス・リピート〟がある」とぼやいた。

 とはいえ毎年、母の日のプレゼントは欠かさないようで「母は何よりも手紙が一番喜びますね。その手紙をずっととってるみたいだし、大した長文を書いてるわけじゃないんですけど。(3年前くらいにあげた)ティファニーのカーネーションのブローチは毎年のように付けてくれてますね。なかなか難しいですね、プレゼント選びも。何でも持ってますから、何がいいかなって毎年、頭を悩ませてます」と照れ笑いをみせた。