【女子ボートレーサー・インタビュー 山川波乙(27=三重)前編】

 ――ボートレーサーを目指したきっかけは

 山川 兄の同級生の豊田健士郎さんが選手になったというのと、男女関係なく戦えるということに魅力を感じてレーサーになりたいと思いました。

 ――名前に「波」という漢字が入っている。レーサーにピッタリ

 山川 父が趣味でサーフィンをしていて波の漢字を付けたかったみたいです。地元の津と言えば安定板の場なので波乗りは得意です。波があったら燃えますね。

 ――スポーツ経験は

 山川 小中高とずっとバスケットボールをしていました。体力的にも鍛えられたし、そこで上下関係を学ぶことができたので大きいですね。高校ではインターハイに出場しました。埼玉の宮崎安奈ちゃんもバスケが強い高校で、何度も練習試合してました。お互いレーサーになっているのはすごいですよね。

 ――養成所生活は

 山川 全部必死すぎて、あんまり記憶にないんですよね(笑い)。厳しくてしんどかったですね。豊田さんに「3か月耐えろ。そこを越えたら大丈夫」と言われていて、最初の3か月が勝負だなって思っていました。そこを越えられたら卒業できるという自信は持っていました。

 ――デビューして

 山川 やっぱり先輩レーサーはスピード、旋回力が全然違うなと思いました。これは練習に行きまくらなきゃと思って、3、4年目まではずっと練習に行っていました。風が吹こうが雨が降ろうが、とりあえず行きました。

山川波乙の師匠・塩崎桐加
山川波乙の師匠・塩崎桐加

 ――師匠は同支部の先輩・塩崎桐加選手

 山川 養成所時代の碧南現地訓練で塩崎さんに初めて合った時に、選手としての心構えや人としての良さ、男勝りで迫力あるターンを見て、塩崎さんみたいになりたいという思いが生まれました。デビューする前に弟子入りを頼み込ました。

 ――師匠の指導は

 山川 厳しいです。強くなってほしいから厳しく言うんだろうなというのを、すごく感じています。厳しく教えてくれるから、今の自分があるんだと思います。塩崎さんのためにも、もっと強くなって結果を出さないといけないなと思っています。

 ――「すごい」と思うレーサーは

 山川 同支部の井口佳典さんは、仕事への向き合い方がすごいです。オーラがあってレーススタイル、人格がカッコいいです。 

 ――若手では

 山川 同支部だと中山翔太選手がすごいですね。伸びると思います。女子だと山口の清水愛海さんはレベルが違うなと思います。

 ――ボートレーサーという仕事の魅力は

 山川 選手としてのスタートラインはみんな同じなので、頑張り次第で上に行けることです。男女関係なく平等に戦えるのってボートレースくらいじゃないですかね。

 ――思い出のレースは

 山川 初勝利を挙げたレースですね。

 ―2020年6月8日、地元・津のヴィーナスシリーズ。4コースからまくって勝利

 山川 地元というのが一番うれしかったです。塩崎さんと同じレースで先着したレースも思い出に残っています。塩崎さんが産休明けてすぐの頃で、あまり褒めない塩崎さんが褒めてくれたので、うれしかったです。

 ――目標は

 山川 今年1月に産休から復帰して絶対50走、走らないとダメなので、今期は50走を無事故で走ることが目標です。来期からの長い目での目標はA級に上がること、優出をすることです。一番大きな目標は塩崎さんと優勝戦で戦うことです。

 ――レースで得意なことは

 山川 復帰してからまくり差しの感触がつかめた気がします。1着は取れなくても、5、6コースからまくり差すことができれば2、3着が取れるので、勝率が上がっているのかなと思います。でも、まくり差しが得意って言うのは恥ずかしいです(笑い)。やっぱ握るのが得意ということにしておきます…。