小説家の平野啓一郎氏(49)が2日、都内で行われた映画「天国の日々 4K」特別試写会に、ライターのISO氏と出席した。

 同作はテレンス・マリック監督が手がけた、米俳優のリチャード・ギア初主演作。4日から4Kレストア版で順次全国公開される。

 大のテレンス・マリック監督好きだという平野氏は、同作について「詩的で美しく、役者の芝居もすごく良い。若いころのリチャード・ギアの、何とも言えない雰囲気と素朴さもあって…」と感想を述べた。

 そんな平野氏がマリック監督に興味を持ったきっかけは、1998年の映画「シン・レッド・ライン」までさかのぼるという。「自分の考えに近くて、すごく共感した。リチャード・ギアもそうだけど、彼の監督作品の中でだけ見せる表情がある。すごく好きです」と熱弁した。

 また、マリック監督の詩的な表現に関して「小説書くときも、直接影響を受けたわけじゃないんですけど…絶望的な終わり方にすると、やっぱり読者が『どうしてくれるんですか!』という感じになる。そういう意味で言うと(マリック監督の作品は)バッドエンドとハッピーエンドの絶妙なところを縫って着している気がする」と分析した。

 平野氏は2018年の長編小説「あの男」が実写映画化。第46回日本アカデミー賞で最優秀作品賞に選出されている。自身も作品の映像化を経験しているが「長編小説を2時間の映画にするには短い」と吐露しつつ「基本(脚本に)口出ししないんですけど…難しいですよね。ただ、克服できない問題でもない。原作者と脚本家、うまくコミュニケーションすれば」と語った。