逆転Vの舞台裏は…。第57回NHK福祉大相撲が8日、都内の両国国技館で行われた。トークコーナーで新横綱豊昇龍(25=立浪)が、先場所中に〝ゾーン〟に入っていたことを告白した。

 綱取りが懸かった初場所は9日目までに3敗を喫した。そこから立て直して千秋楽まで3敗をキープし、本割で2敗だった幕内金峰山(27=木瀬)が敗れたため、豊昇龍の自力優勝が復活。優勝決定巴(ともえ)戦を制し、横綱昇進が決まった。

 トークショーで豊昇龍が登場すると、場内のファンから大きな歓声が飛んだ。「横綱になってまだあんまりたってなくて、横綱に慣れていない…。慣れていくしかない」と苦笑いを浮かべた。

 14日目には、3敗で並んでいた幕内尊富士(25=伊勢ヶ浜)との負けられない一番で勝利。「今だから言えるけど、14日目の取組で自分でもビビるぐらい落ち着いていた。最後の時間いっぱいの手がつく時に、尊富士関の呼吸が聞こえた」と明かした。

 千秋楽で自力優勝が復活した時の心境については「2度とこんなチャンスはないので『ここでやってやるぜ!』という気持ちでやりました。場所が終わって付け人が(その当時は)『僕に近づけないぐらい怖かった』と言っていた」と説明した。

 通算25回の優勝を果たした元横綱朝青龍(44)が叔父で、周囲から比べられることは多い。今後に向けて「自分は今までの横綱の人をマネせずに『これが僕なんだ』という横綱になりたい。新横綱に上がって(会見で)『2桁優勝したい』と言ったので、それが達成できたら次の目標も出していきたい」と抱負を語った。