ボートレース宮島の「第3回エフ・ディミニッシュバトルシリーズ」が3日に開幕する。今回、当地専属・宮崎経督記者が思いを馳せるのは、艇界の常識を覆した企画「ヘビー級王決定戦」――。宮島ボートでスタートし、びわこなど他場にも広がった好評企画の誕生秘話を明かす。
【つねちゃんの浅酌艇唱】ボートレースは体重の軽い方が有利――。これを覆す企画レースがボートレース宮島の「ヘビー級王決定戦」。私が九スポ記者時代に企画し、実現した思い出深い大会だが、現在は休止中…。
当時、企画レースを模索中にある選手の一言が突き刺さった。その選手の名は〝華の69期〟岡山支部の片山竜輔選手だ。
「体重のある選手は人一倍早く〝仕事〟を終わらせないと勝負できない。だって重いんだもん」と目尻を下げて話してくれた。〝仕事〟とはターンマークに近づくとレバーを放しながらハンドルを切り艇を返してレバーを握り直すという旋回時の一連の動作を指す。記念級レーサーは全体的に〝仕事〟が的確で早い。ヘビー級選手も全般に〝仕事〟の早い人が多いならばハンデをなくした大会を作ってみよう! これがヘビー級王決定戦誕生の瞬間である。
このきっかけを与えてくれた竜輔さんは、がんで他界してしまった。手術後は取材中にうまく話せない時期もあったが、そんな状態の時でも「昔は怖いもの知らずで、ハンドルを切った後は1Mの展開が狭くても、せっかく早く〝仕事〟を終わらせたんだから…と思ってネジ込むぐらいの勢いでまくり差しに入ってた。今思うと怖いね~」と若かりし頃のレースを振り返った。そして「自分は食べることが楽しみだったのに、今ではうどん数本を少しずつしか食べれないんだよ」と笑い飛ばしながら愚痴をこぼしていた姿が、今でも忘れられない。
多くのことを学ばせてもらった片山竜輔さんのご冥福をお祈りするとともに、この場を借りて「ありがとうございました」と感謝の意をつづります。













