故ジャニー喜多川氏の性被害者への誹謗中傷がやまない。補償会社のSMILE―UP.(SU社、旧ジャニーズ事務所)は公式サイトなどで誹謗中傷をやめるよう呼びかけている。ところが、誹謗中傷はやむどころか、ますますひどくなっているという。

 特に、3月に放送されたイギリスBBCのドキュメンタリー「捕食者の影 ジャニーズ解体のその後」で東山紀之社長がインタビューに応じた際「言論の自由もあると思うんですね。僕は別に誹謗中傷を推奨しているわけでもなく。たぶん、その人にとってはそれが正義の意見なんだなと思う時もあります」と話したことが誤解を招いた可能性もあるようだ(SU社は4月、東山社長の発言を省略したとしてBBCに抗議)。

「ジャニーズ性加害問題当事者の会」メンバーの誹謗中傷対策を行うNPO法人「ビリオンビー」の理事長・森山史海氏の話。

「東山社長のBBCのインタビュー放送後、誹謗中傷はひどくなっています。SU社がBBCに抗議文を出したことを発表した後、あるタレントに対しては『殺す』といった書き込みもあったほどです」

 その前から誹謗中傷がひどかったため、森山氏はSU社にコンタクトを取ろうとしたという。関係者を通じてそれがかない、ZOOM形式で面談を行うことになったが、SU社の弁護士が「事務所に来てほしい」と提案。1月31日に対面での面談が実現した。

「誹謗中傷をなくすために一緒に勉強しましょうといった内容の話をしました。書き込みにより子どもたちまで犯罪者、被害者になってしまいかねませんからね」(同氏)

 同氏は協力する旨も伝えたという。SU社側と連携すれば、事実確認を含めて効果的な対策を打つことができる。ところが、4月1日、5月13日に、森山氏に届いたメールには「当事者の会や当事者の会の弁護士は、SU側と対立している相手方ですので、もともと、森山さんをSUが起用することはできません」とつづられていた。これには同氏も「そもそも『私を起用してほしい』と頼んだことはありません」と困惑しきりだ。

 SU社の弁護士に、メールの内容や、それを送った意図、面談内容について問い合わせたところ、面談自体は事実と認めた上で「御質問内容は、弁護士として守秘義務を負っている事柄にわたるのでお答えを差し控えます」とコメントした。