ボートレース宮島のGⅡ「第9回レディースオールスター」が7日に開幕。ファン投票で選ばれた人気女子レーサーが白熱バトルを繰り広げる。〝女子人気〟の上昇に比例するように、華やかさを増す女子戦。宮島ボート専属・宮崎経督記者がピットで女子レーサーが作業をする姿を見ながら、思いをはせた女子レーサーとは――。

【つねちゃんの浅酌艇唱】いよいよファン投票によって選ばれし女子レーサーの祭典GⅡ「レディースオールスター」が開幕しますね~。今や艇界の女子戦人気は飛ぶ鳥を落とす勢い。この大会を心待ちにしていたファンも多いことでしょう。

 ただ、自分が新聞記者としてボートレース界に来た頃を振り返って言わせてもらえれば正直、女子戦がここまで人気になるとは思っていなかったんです。その理由は通常開催と比べて当時の女子戦は進入の入れ替わりも激しく、自分には予想が異常なほどに難しく感じたから(←今もだけど…笑)。

 当時は今のようにネットで何でも調べられるような時代でもなく、研修期間中の私は先輩記者と選手が交わす会話の中で専門用語が飛び交うと、瞬時に理解できない状態。「担当紙面で穴はあけられない」プレッシャーに耐えつつ大苦戦しながら仕事をこなす日々。短くも激務に感じた研修期間を乗り越えて記者デビューしますが、その初陣が実は女子戦だったんです。

 取材独り立ちの初日。前検ピットで「何も分からない新人で申し訳ないんですけど、取材させてもらえませんか?」と初取材を申し込んだ相手は藤家妙子選手でした。

「こっちに来て」と藤家さんは手招きして自分のボート後部まで来ると「ボートのこの部分にエンジンを装着するの。この下にあるのがチルトロック。この先にあるのがプロペラでね。選手はこれを叩いて調整するの」と、ここでは書き切れないぐらい事細かに教えてくれました。今でこそ知ってて当たり前の単語や用語だが、新人の私にとっては非常にありがたく忘れられないデビュー戦でした。

 2008年に引退された藤家さんですが、同年の7月に宮島で行われた「第6回プリンセスカップ」で再会。記者デビュー当時の話をすると「エッ!? 私そんなこと言ってた? 覚えてない~」と苦笑い。覚えられていないことは本来ショックを受けるべきなのだろうが、藤家さんにとって人に教えることが当たり前の行動のひとつなら、いちいち覚えているはずもなく人柄の良さが垣間見えた瞬間でした。本当に感謝しています。

 現在の女子戦人気はレーサー個人による人気ももちろんですが、こうして振り返ると女子戦を盛り上げるためにファンサービスやメディア対応で話題を提供しながら、ブームの礎を築いた諸先輩女子レーサー方の功績は偉大だったなぁ~、と感じちゃいます。昔話に花が咲いた今大会のキーワードは『原点回帰!』。初心を忘れずに予想することにしましょう!