「江戸城再建」がにわかに注目を集めている。昨年11月に菅義偉前首相が天守閣復元構想に言及したからだ。そこで江戸城再建を10年前から主張し続けている松沢成文参院議員が、“大のお城好き”として知られるプロレスラー・藤波辰爾を議員会館に招いて対談を実施。旧知の仲でもある2人は、城について熱いトークを展開した――。
――江戸城再建が注目され始めた
松沢 菅さんが急に言い出してビックリ。でもこれには布石があって。私が一緒に活動している「江戸城天守を再建する会」っていうNPO団体が7~8年前、当時官房長官だった菅さんに会ってお願いしたんです。その時に菅さんは「とても面白い案」と言ってくれたけど、当時は天皇陛下の譲位を控えてて「江戸城再建」って言うと混乱するから、「ちょっと待ってほしい」と言ったらしい。その後に東京五輪もあったし、そのうえコロナも始まった。だから昨年、菅さんが言い出したのは納得ですね。
藤波 僕が城好きっていうのをみんな知ってるから、いろんな人に「江戸城再建、盛り上がってますね」って言われました。でも菅さんの発言は、松沢先生からずっと聞いていた話。僕なんかは応援するだけだけど、やっと実現に向けて動き出してきた感じはします。
松沢 小沢一郎さんなんかは「ムダな公共事業」って批判するけど、反論したいのは私の再建計画は税金は一切使わない。すべて民間資金。寄付や入場料収入などで再建する計画なので、そもそも公共事業ではない。それで観光振興につなげれば経済も活性化する。
藤波 先日、2019年に火災に遭った首里城に行ったけど、外国人の方がいっぱい来てて。
松沢 首里城も半分以上、再建費用は民間の資金じゃないかな。
藤波 そうです。ずっと松沢先生が言ってた方式なんですよ。
松沢 日本だけじゃなくベルリンの宮殿なんかも民間資金で復元してますよ。
――ようやく動き出した感じですね
松沢 でもここからが難しい。越えなきゃいけないハードルはたくさんある。僕は東京都知事選に出た時、江戸城再建を公約に掲げたけど、実は都知事は関係なくて全て国の権限なんです。だから総理が先頭に立ってやるのが一番早い。その意味では菅さんにもう一度、総理をやってもらうのが一番早いかも(笑い)。
――そもそも2人が出会ったきっかけは
松沢 実は僕が江戸城再建をやり出したころ、藤波さんがお城好きと知ったんで、協力してもらおうと思って事務所にアポなしで行ったんですよ。奥さんが出てきてね。「面識ないんですけど、江戸城再建の運動をやってまして、藤波さんと話がしたい」と言ったらビックリしてました。
――迷惑系ユーチューバーみたいですね
松沢 まさにそう! 奥さんは多分「変な人が来た」と思ったんじゃない。インターホンを切られそうな勢いで。
藤波 いや、ビックリしてました。「神奈川県知事だった松沢さんが…」って。ちょうど事務所を模様替えする時で、散らかってたから迎え入れることもできない。玄関先で失礼しました。
――藤波さんが城を好きになったのはいつ?
藤波 最初は中学の修学旅行で大阪城を見てすごいインパクトがあって。それからプロレスラーになって日本全国行くんで、近くにお城があったら一目散に行く。それから試合会場に行くのがルーティン。戦う前にお城に行くと、気持ちの上でスイッチが入るんです。かきたてられるのと同時にちょっと自分の中で落ち着きを取り戻せるので。
――日本全国の城はほとんど見ているとか
藤波 好きが高じて、城を建てるのがどれくらいかかるか見積もりを取ってもらったことがある。ただ家内の地元の大阪の工務店に頼んだら、なぜか大阪城の見積もりを取って「820億です」って言われた。そんな大きな城のつもりじゃなかったんだけど。しかも「キャンペーン中なので20億おまけします」だって(笑い)。
――一番好きな城は
藤波 個人的には彦根城ですね。見た目というか間取りがいい。
松沢 僕は形としては松本城が好きですね。藤波さんはお城で試合やれば面白いんじゃない?
藤波 実は何度かやったんですよ。小田原城とか会津若松城で。
松沢 じゃあ江戸城でやりましょうよ。
藤波 復元まで現役、できるかなあ(笑い)。















