タレントの島崎俊郎さんが急性心不全のため都内の自宅で6日、亡くなった。68歳だった。「アダモちゃん」のキャラクターで人気を博した。苦悩の末に生まれたアダモちゃんの誕生秘話、そしてマジメでサービス精神旺盛で誰からも愛された島崎さんの知られざる素顔を公開する。
島崎さんはクレイジーキャッツの付き人を経て、1979年に川上泰生、小林すすむさんとお笑いトリオ「ヒップアップ」を結成し、リーダーを務めた。
1980年代にはフジテレビの人気バラエティー番組「オレたちひょうきん族」「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」「笑っていいとも!」など多数のテレビ番組に出演。体を茶色く塗り、不思議な言語を話す「アダモちゃん」のキャラクターで人気を博した。
アダモちゃんといえば、「オレたちひょうきん族」の本番の楽屋で、ビートたけしが「お前、ポリネシアンダンサーに似てるな」と言ったことがきっかけで演じることになったことは知られた話だ。
演技プランも練っていなかった島崎さんは思いつくままに「ア~ダ~モ~ス~テ~! ペイ!」と絶叫。結果、スタジオは爆笑の渦に包まれた。島崎さんを知るお笑い事務所関係者の話。
「『ヒップアップ』は人気となったが、リーダーとして重圧も抱えるようになり、『お笑いから逃げたい』と悩むようになった。そんなときに偶然、誕生したのがアダモちゃんだった。島崎さんは後日、『アダモちゃんに救われた』と感謝していた」
それでも自ら生み出した〝救世主〟に苦しめられることになる。番組で数え切れないほどアダモちゃんを演じる日々。そのすべての演技は島崎さんのアドリブだったという。
「毎回台本にはアダモちゃんの登場シーンとともに『大爆笑で退場』などとしか書かれてない。もちろんリハーサルもない。『大爆笑』の文字を見ることは本人にとってもかなりのプレッシャーだったとか」(同)
根はマジメで、お笑いトリオのリーダーとして真剣にネタ作りをするタイプ。追い込まれながらも必死に演じていたこともあったというが、それが垣間見えたのはテレビに映らない〝舞台裏〟でのことだった。
「テレビに映らない登場前から、裏で奇声を発したり、暴れ回ったりしていたこともあった。スタッフはその姿を見てもちろん爆笑。島崎さんはそんなスタッフの姿で自身を奮い立たせ、アダモちゃんを演じていたのかもしれない」(同)
芸人・タレントとしてだけではなく俳優としても活動の場を広げていた。俳優として最後に出演したのは、任侠シリーズ「日本統一」のスピンオフで昨年にBS・CSで放送された「日本統一外伝 山崎一門9 世にも奇妙な山崎一門」。同作には島崎さんのほか、小沢仁志、本宮泰風、「ゴールデンボンバー」喜屋武豊らが出演した。テレビ局関係者の話。
「撮影は昨年に行われました。撮影の合間に島崎さんはキャストやスタッフに求められ、アダモちゃんになり切って『ハ~イ!』『ペイ!』と言って笑わせていました」
人を笑わせるのが大好きだった。「カラオケ付きのバーで飲んでいて、見ず知らずの一般客にアダモちゃんを求められ、気さくに披露していました」(芸能プロ関係者)
あまりにも早すぎる別れに芸能界の仲間たち、そしてファンから続々と追悼の声が届いている。












