テレビ愛知が放送している「SKE48の未完全TV」(毎月第2・第4日曜深夜24時35分~)が好調だ。アイドルグループ「SKE48」に密着するこの番組は名古屋の民放4局(テレビ愛知、東海テレビ、CBC、中京テレビ)による動画・情報配信サービス「Locipo(ロキポ)」でも高い再生回数を記録している。番組の二ノ宮拓郎プロデューサーに番組コンセプトと今後の展開について聞いた。

「未完全TV」は2022年1月に放送がスタート。番組タイトルについて二ノ宮プロデューサーは「〝未完成〟と〝不完全〟を混ぜ合わせたものなんですが、その曖昧さがこれから成長していこうという若いアイドルの子たちとリンクして面白いのではないかと思い、つけました」という。

 SKE48のオーディションやチームS、チームKⅡの新公演、さらにはコンサートの裏側などに密着した番組作りはファンの間でも好評。またこの番組はネット配信にも力を入れておりLocipoでは過去に放送された全話が視聴可能となっている。テレビ愛知制作の番組では「千原ジュニアの愛知あたりまえワールド☆」「乃木坂46佐藤楓 音色遺産~愛知69市区町村の音集め~」と並ぶ人気コンテンツでLocipoの週間再生数トップになったこともあった。また毎月1回、SKE48劇場で番組イベントを行っているが、こちらも回を追うごとにイベントの観覧応募数が増えている。将来的にはさらに大きな会場で番組イベントを行う構想もあるという。

 二ノ宮プロデューサーは松井珠理奈、松井玲奈、大矢真那らSKE48の初期メンバーが出演していた同局のバラエティー番組「ボニータ!ボニータ!!~名古屋ガールズコレクション~」(2007年8月~2010年3月)のディレクターだったこともあり、グループ創成期から関わりがあった。「SKE48はコンサートや劇場でのパフォーマンスは一流だと思いますし、メンバーがそろってイベントを行っても面白い。集団芸といいますかグループとしての力をどんなシチュエーションでも発揮できると思います。だからこそ番組の中で個人を落とし込んでさらに(メンバー個々の)魅力を視聴者の人に伝えていければと思っています」とこの番組を通じてメンバー一人ひとりにスポットライトを当てていきたいという。

 そこで6月から番組の内容も少しリニューアルされる。現在行われている12期生オーディションや7月からスタートするチームEの新公演などにもこれまで通り密着していく予定だが、それとは別に内容をさらにバラエティーに寄せた企画が中心になっていくという。すでに6月11日(日)放送分は収録を済ませており、メンバーの新たな個性や素顔が明らかにされる。

「60人近くいるメンバーの中には選抜メンバー以外にも面白い子はたくさんいます。荒野姫楓さんはMCも面白いし、料理が得意だったりバラエティー向き。澤田奏音さんは劇場のイベントで即興演技をしてもらったのですが、堂々としていてエンターテイナーでした。仲村和泉さんも秘めたポテンシャルがあると思います。(「未完全TV」と)偶然出会った人をいかに巻き込んでいくかということが深夜の冠番組でやっていく意味だと思います」(二ノ宮プロデューサー)。日曜深夜の番組から新たな名古屋の顔が生まれるか注目だ。