歌舞伎俳優・市川猿之助(47)が出演する映画「劇場版 緊急取調室 THE FINAL」(以下、キントリ=6月16日公開)の公開時期をめぐって、関係各所に混乱が広がっている。製作に名を連ねるテレ朝関係者によると、事件の状況を把握しきれず、映画の公開は延期の方向で調整を始めているという。
「キントリ」は、テレ朝系で2014年から始まった人気刑事ドラマ「緊急取調室」シリーズの劇場版。猿之助は内閣総理大臣役として出演しており、劇中では女優・天海祐希演じる主人公の刑事から事情聴取を受けるシーンがあるという。
猿之助は18日午前、東京・目黒区の自宅で両親とともに倒れているところをマネジャーに発見された。猿之助は病院に救急搬送され、両親は死亡が確認された。
渦中の猿之助は24日、都内の警察施設に呼ばれ、再び警視庁の事情聴取を受けた。事件の経緯などについて調べを受けたとみられる。
「キントリ」をめぐっては①予定通り公開、②公開延期、③撮り直し、④公開中止――の4択が浮上。製作に名を連ねるテレ朝、配給の東宝は対応を協議している。
公開の可否は警察の捜査や事件の進展次第だ。これらの状況をテレ朝、東宝が正確に把握するのは困難で、「キントリ」の扱いに苦慮している。
取材によれば、「製作側は事件の状況を把握し切れない」(映画関係者)などとして、逮捕の可能性も踏まえ、公開延期で24日までに内定したという。前出関係者は「公開延期の発表時期はまだ模索中でしょう」と製作側に同情する。
東宝の広報は公開延期について、取材に「その事実はありません。状況が把握できておらず、今は特に何も発表することはありません」とコメントした。
他の選択肢では「撮り直し」についてはどうか。
猿之助がハラスメント疑惑について女性セブンの直撃取材を受けた15日、同作の完成披露試写会が行われており、天海をはじめキャストが登壇。つまり作品はでき上がっている。撮り直しのためにキャストのスケジュールを再び合わせるなどといった調整は、容易ではない。前出関係者は「延期したとしても、撮り直しは現実的ではない」と首を横に振る。
最大の懸念はお蔵入りだ。映画界では近年、キャストが不祥事を起こすと、公開延期や撮り直しで対応するケースが少なくない。世論でも「作品に罪はないのでは?」と疑問視する声が多い。製作側も可能な限り公開中止は避けたいだろう。
関係者は「テレ朝内はバタバタしています。予定していた『キントリ』宣伝番組はバラし(キャンセル)になっていて、宣伝番組のために用意していた放送枠を他のドラマで埋めないといけない。また、『キントリ』の宣伝のため、ある番組の出演者に映画についてコメントをもらおうとしたところ、その出演者の所属事務所からNGが出たそうです」と話している。
今後、猿之助の逮捕状が請求されれば、一転して、公開中止が現実味を帯びてくる。
猿之助をめぐる〝神経戦〟は続く――。












