人気アイドルグループ「AKB48」が29日、神奈川・ぴあアリーナMMで単独コンサート「春コンサート2023~好きだ!と叫ぼう~」を開催。草創期からグループの根幹を担ってきたチームA、チームK、チームB、チーム4の「チーム制」を今秋で休止することを電撃発表した。なお、今後は正規メンバーと研究生の体制となる。

 アンコール終盤でサプライズ発表されると、チームへの思い入れの深いメンバーの下口ひななが号泣するなど、ファンも騒然となった。

 48グループ総監督とチームAキャプテンを兼任する向井地美音は「私たちメンバーもビックリしているんですけど、どう受け止めていいか…。1年前に新チーム体制となって、各チームの色が出てきたタイミングなので、寂しいとしか言いようがない」と戸惑いを隠せず。それでも「(正規メンバーと研究生の)新体制でいろんな(メンバーの)組み合わせで公演ができる」と前向き。

 柏木由紀も「全員がチームの一員ということ。これを機に〝ハコ推し〟が増えたら」と話すと、向井地も「ここからはみんなが一致団結して、AKB全体を盛り上げるタイミングなんじゃないかなと思います」と続けた。

 2005年12月に誕生し、結成18年目のAKB48。正規メンバーはチームA、チームK、チームB、チーム4などいずれかのチームに所属し活動してきた。当初はチームAは1期生、チームKは2期生、チームBは3期生と期別ごとで結成され、次第にそれぞれ〝チームカラー〟や〝チーム楽曲〟も生まれ、ファンに認知されていった。

 最も歴史が長いチームAは、かつて1期生の前田敦子が所属するなど「エース」や候補たちが集まる集団として存在。チームKは2期生の大島優子らが在籍し、「体育会系」と呼ばれる熱いパフォーマンスで魅了。チームBは渡辺麻友、柏木由紀、小嶋陽菜ら「王道アイドル」色の強いチームとして知られた。後発のチーム4は解散&復活を経験しており、島崎遥香、川栄李奈ら次世代のグループを担う多彩なメンバーが所属していた。

 なお、休止前にチームごとのコンサートを、8月4日から6日にわたって、Zepp横浜で開催することも発表した。

 この日のコンサートでは、向井地がキャプテンを務めるチームA所属のメンバー16人、田口愛佳のチームK所属の16人、浅井七海のチームB所属の16人、倉野尾成美のチーム4所属の18人、17期研究生の10人、18期研究生8人の合計84人が出演。最新シングル「どうしても君が好きだ」など全36曲を披露した。